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偏差値40台だった私の合格体験に基づく慶應義塾大学合格ロードマップ【経済学部A方式編】
今回は、私の受験経験をもとにして、国立大学と併願する人が多いであろう慶應義塾大学の経済学部のA方式と商学部のA方式について語っていきたいと思います。
私自身は国立大学を第一志望として慶應の経済、商を併願として受験し、W合格を果たしました。
私の経験が少しでも皆さんのお役に立てれば良いと思い、執筆しております。少し長いですが、お付き合いいただけると幸いです。
(著 HARUO)
【経済A編】
《入試科目、最低点などについて》
はじめに、経済Aの入試科目は英語、数学、小論文となっている。(2027年度からは小論文は廃止となるようで驚きを隠せません笑)
そして、配点は英語が200点、数学が150点、小論文が70点の、合計420点満点となっている。後で述べる商学部とは異なり、経済学部はどちらの方式でも小論文は必須の科目となっているため、数学が苦手という人はB方式を受験した方が賢明であろう。
また、最大の特徴となるのは私大では珍しい足切り制度だ。英語と数学の特定部分の合計点数が一定未満である場合、それ以上の採点はなされず、実質不合格を叩きつけられるのである。とは言っても、例年足切りラインは6〜7割前後を行き来しているため、ある程度の概算は立てやすい。
全体としての合格最低点はおよそ55%〜65%程度を推移している。この辺りは問題の難易度に左右されるので、求められる力は毎年ほとんど変わらないと思って良い。これについて、多くのひとが勘違いしがちなのが、合格最低点が高かったり、倍率が高かったりした場合に落ち込んだり、不安になるようなのだが、正直に言って全くそんなことはない。倍率、合格最低点はその年の状況に強く依存し、あまり当てにはならない。大学側が求める力というのは基本的に毎年変わることはなく、多少の問題との相性はあれど、合格する力のある人はどの粘土であっても合格するのだ。どちらにせよ、そのくらいの力がないと、ギリギリ滑り込んだような人は入学後勉強に苦労することとなる。
倍率は例年3〜4倍となっており早慶としてよく比較される早稲田大学よりも入学しやすい形になっている。ただ、早稲田さんと異なり、数学を用いる本方式では、東大、一橋大、京大などの上位国公立大志望の併願校となっていることが多く、受験者層のレベルは非常に高い。また、社会科目を必要としないため、理系が受験することも多く、高い数学力が求められる。
《具体的な受験方針》
ロードマップを組む前に、具体的な方針、対策方法を練っていこう。大きな目標を達成する前には小さい目標、方針を立てていくと良い。何事も広い視野で見ていく必要がある。
初めに、覚えておいてほしいことは、経済Aは日本の私立大学の経済学部の中でもトップクラスの難易度、知名度を誇るところなのだ。(実際、上の世代の方とお話をした際に大学、学部を話してみると、とても褒められるので美味しいです笑) 正直、単願の人はほとんど見たことがなく、日本トップの大学群である東京一科(旧東京一工)の併願校であることがほとんどだ。今これを読んでいて、現在志望校に悩んでいるという子や漠然と慶應を目剤したいという方々は、そこを志望校にしてみたらどうだろうか。経済Aはその併願として位置付けられる大学なのだ。慶應に行きたいのならば、もっと上を目指すくらいの覚悟をもっておこう。二兎を追って三兎を得るくらいの心持ちでいるべきだ。これは受験勉強に限らず、人生におけるほとんどの場面で実践することができるし、私自身ずっと意識していることだ。
次に、最も対策の必要のない科目を考えよう。答えはもちろん小論文だ。配点が最も少ないのはさることながら、正直に言って大した勉強は必要ない。難易度も高くない。慶應義塾大学を目指すような学生は大した勉強もせず解けるものになっていると感じる。私自身は受験の直前に問題を確認し、ある程度の構想を頭の中で練ることができれば、問題はないだろう。解答用紙をしっかり埋めることができれば、よっぽど変なことを書かない限りは周りと大した差はつかないだろう。
数学と英語はどちらも受験結果を大きく分けうる科目なのでどちらも蔑ろにできない。慶應に限らず、英語と数学はどの大学でも核となる科目なので、高一の段階から直向きに努力をしておいた方が良いと私は思っている。
さあ、前置きが長くなったが、そろそろ各科目のロードマップを記していこうと思う。
ただ、注意してほしいのがこれが必ずしも正解というわけではなく、一つの参考程度にしてもらいたい。結局、何が正しいのかを判断するのはこれを読んでいるあなた自身だ。少しでも気になることがあれば、書店に行ってみたり、他のサイトを参照するなど、自分の目で何が正しいのかを判断してもらいたい。
《各科目のロードマップ》
(英語)
私が最も大切だと考えるのは英語だ。配点が最も高いのはもちろんのこと、英語は他の大学でも基本的には最も大切な科目になっているので、勉強をしておく必要がある。90点分が足切りの該当部分になるので、そこを特に強化していきたい。
《簡易的なロードマップ》全科目に共通だが、高一、高二時から基本的な知識等は頭に入れておけると後々楽になるので、学校のテスト対策でも良いのでそこはしっかりやっておくこと。私はプライド一点張りで本気でテスト対策をしていました(笑)模試などを受ける環境があれば、受けて場慣れできるとなおよし。
(4〜6月)
英単語 (シス単などなんでも良い。とりあえず一冊を完璧に仕上げる。最重要)
英熟語 (私のおすすめはZ会の速読英熟語。解体英熟語などもおすすめ。)
英文読解 (私は基礎英文解釈100をやっていた。英語力が身につく)
文法理解 (ネクステやvintageなど、隅々まで覚えきる。)
(7〜9月)
英文解釈 (ポレポレや透視図など、ハイレベルなものに取り組み英語力UP)
長文読解 (やっておきたいなど、基本的に有名なものであればなんでも良い。)
英作文練習 (英作文が出題されるため、書く力を身につける。)
※単語や熟語、文法は忘れることのないよう、継続する。
単語帳に関しては、パス単や、リンガメタリカ、鉄壁など、発展的な内容のものに取り組み、単語力を増強する。
(10月〜入試まで)
過去問演習 (とにかく量をこなしていく。いかに慶應経済の味に慣れるかがポイン ト。)
また、東大や京大、一橋大などの国立大学の、良質な問題に取り組むことで英語力の強化も見込める。
その他、わからないことがあれば随時調べ、覚え切る。分からなかったものをノーなどにまとめておくと効率が上がる。
(過去問演習に際して気をつけること)
・時間配分を意識。常に時間を測って本番と同じ緊張感で取り組む。
・2025年からはアクセント問題がなくなったが、再び出題される可能性もあるため、単語を覚える時から意識しておくと後々楽になる。
・最初は点数が悪くても落ち込まない。私自身、初めは全く点が取れなかったが、この通りに学習したら7〜8割は安定して取ることができるようになった。
・夏休みが終わる頃や9月末ごろに一度、過去問に本気で取り組んでみても良い。自分に足りない部分が見えてくる。その際、点数は取れなくて当たり前。
(数学)
もちろん数学も英語に負けず劣らずの大切な科目だ。私もそうだが、文系の皆様にとっては理系で参入してくるライバルに勝たなければならない。しかし、どんなに苦手な皆様でも、正しい努力をすれば、間違いなく合格をつかみ取れるだろう。私自身、高二や高三当初は数学の偏差値は40台で大苦手でした(笑)
《簡易的なロードマップ》
(4〜8月)
網羅系参考書ガチる (数学は暗記科目じゃないと言うが、前提となる知識や問題パターンを知らなければそのステージにすら立つことはできない。最重要事項。私は学校で配られたレジェンドという参考書を用いていたが、もちろんチャート式や基礎問題精講など、自分の肌に合うものを選べば良い。とにかく周回し、頭に叩き込もう。周回する際はできなかったものに印をつけ、二周目以降はその問題に取り組み、とにかく分からないものをなくすことを意識しよう。この際、章末問題などに取り組む必要はなく、例題のみを回そう。)
(9〜10月)
高度な問題集 (文系数学の良問プラチカや一対一対応の数学など、高度な問題に取り組むと、数学力が向上し、結果につながるようになる。)
(11月以降)
過去問を回す (ここまで来たならば、かなりの力がついているはずなので、比較的よく解くことができるだろう。問題がなくなりそうなら、一橋大や東大など、超難関大学の数学に取り組むと、より視野が広がるだろう。)
(過去問演習に際して気をつけること)
・時間配分を意識。常に時間を測って本番と同じ緊張感で取り組む。
・微積やベクトル、確率や数列が頻出なので、重点的に対策しておく。
・最初は点数が悪くても落ち込まない。私自身、初めは全く点が取れなかったが、数学が苦手な人は英語にベットして、数学は足を引っ張らないように比較的簡単な問題を取ることに注力しよう。
・夏休みが終わる頃や9月末ごろに一度、過去問に本気で取り組んでみても良い。自分に足りない部分が見えてくる。その際、点数は取れなくて当たり前。
(小論文)
小論文は特別な対策は必要ない。他の併願大学の国語の問題や、日頃からさまざまな文章を読んでおけば、まず問題ないと思われる。勉強する暇があったら英数に取り組むべきだろう。
【最後に】
大学受験は人生の方向性を変え得る大きな出来事です。ここで頑張れた人は社会に出てからも努力をして結果を出せる可能性が高いです。本気で頑張ってみてください。
稚拙な文章でしたが、長い記事を読んでいただきありがとうございました。
反響があれば、過去問解説やよりプライベートなことなどをつぶやいてみようと思います!
それでは、皆さん応援しています。頑張ってください!