救う人 救われる人 うちのめされそうなこの世界で
心療内科や精神科の受診、今は昔ほど抵抗があるものではなくなりました。
それは「誰でもかかりうるもの」だからな気がします。
この事業所では心的障害だけに限らず、さまざまな障害を持ちながらも作ることを続ける人たちが日々さまざまなカタチを残しています。
誰かの何かプラスになれれば…その一心で。この記事を書く私もそうです。
ここにいるみなさん(私も含め)社会に出てから、さまざまなことがあり、悩み苦しみながらも、働く自分の居場所を求めた結果、互いが望み望まれたカタチでここに居ます。
さて今回は、人の心を支えるために働く職業の記事を。昨日(7月31日)付の中日新聞の15面から「ああだこうだ」をお送りします。
◎「公認心理師 専門性認めて ~非常勤4割、低賃金も深刻 理解されぬ価値『将来が見えない』~」
「老後は国民年金だけ。失業保険もない。専門性が高い仕事なのに、不安定で、働くのがつらい」。
東京都内の小学校3校で非常勤のSC(スクールカウンセラー)を掛け持ちする女性(48)は嘆く。
都内の中学校2校のSCを含む5か所で非常勤の掛け持ちをする女性(45)も「週5日をパズルのように各所の仕事で埋めている。来年の年収さえ見通しが立たず、怖い」と打ち明けた。
公認心理士は、2017年施行の公認心理師法で、国内で初めての心理専門職の国家資格となった。保健医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働の5分野で、心理ケアなどを行う。
教育だけでなく複数の分野を経験できる長所もある。原則、大学と大学院で心理学や支援などの専門科目を履修したり実習を受けたりし、国家試験に合格する必要がある。
昨年3月末で約7万人が登録している。
日本公認心理士協会の調査によると(有効回答の13,688人の分析)2020年9月時点では非常勤が38.3%で常勤は55.3%
非常勤の理由は「希望する便やや機関などで常勤の求人が少ない」が54%で最多。特に教育の7割近くが非常勤で「SCのほとんどが非常勤」と指摘している
また、19年度に勤務した8,990人を対象に調べた年収はm300万円以上400万円未満が最も多く21.3%。28.7%が300万円未満だった。
神奈川県の高校でSCとして働く礒杏紗(いそあずさ)さんは今年4月、ポストに空きが出たため、常勤になった。
「生徒の心の不調は貧困や家族の仕事、精神疾患が原因の可能性もある。5つの分野を学んだ専門性があるから、福祉支援や医療、産業カウンセラーとの連携が円滑にできる」と公認心理師の強みを強調する。
インターネット上では時給2,000円前後のパートでの求人広告も目立つ「多くの人がまず非常勤で働き、職場のつてや先輩、知人を頼って常勤の仕事を探している。『給料が安くてもそこで何年もやれば拾ってくれるところがある』と大学でも言われると礒さん。「資格を取っても給料などの待遇が悪いので、大学院の同期の数人は別の業界へ行った。将来が見えないから若い人には人気がない」と話す。
関東地方の専門学校の学生相談室など3か所の職場を掛け持ちする男性(30)は月収計30万円前後。「ローンも組めず、生きていくのがしんどい。専門職としての社会的地位を獲得することが重要」と語る。
公認心理師を要請する杏林大学の中村美奈子准教授(51)は「医療や福祉、産業など各分野で公認心理師が提供できる支援の価値が理解されておらず、専門性をアピールする必要がある」と指摘。さらに、国家資格として「現場で即戦力となるように要請の仕方を再考すべきだ」と話している。
【今回のああだこうだ】
「これ、バイトがする仕事? 正社員がする仕事だろうが! だったら、時給を上げてくれ!」
そう声を荒げてしまいたくなる瞬間が私には何度も何度もありました。読んでくださってる方も思ったことがあるかもしれません。
「やりがいの搾取」「いかに安く時間をかけずに仕事を仕上げるか」それが日本という国。
「やりたいことなんだろ? 我慢しろよ」口々に上司はそう言います。
そんな上司に限って、なんにもしてないように見えてしまう。(実際そんな人はたくさんいましたが…)
「非正規雇用」が広まってしまった2000年代、「就職氷河期」とのダブルパンチを受けた私。
必死こいて大学を卒業して正社員になりましたが、新卒採用面接や職場は「不適切にもほどがある」ものでした。
いわゆる「パワハラ」「セクハラ」のたぐいを受けてきました。それは大学生時代のバイトでも。
それはそれは、日を追うごとにカラダもメンタルもおかしくなりまさぁな。
我慢すればするほど、病んでいく感覚がわかるんです。
それでも、生活をしていかなきゃいけないという危機感と焦り。
カラダは重い。でも、気持ちを奮い立たせて起き上がる。
会社から繰り出されるパンチでリングにぶっ倒れてレフェリーに10カウントされたなら、9秒で立ち上がりファイティングポーズをとるみたいな。
こんなんじゃ、正直もう闘えません。それでも、12ラウンド闘いきる。終わったころには満身創痍。
結果、判定負け。
もう「戦い」や「競争」は無くしませんか?と言いたくなります。
そんな世界がある以上、犠牲者を生むだけ。弱い人が取り残されてしまう。
その人たちはだんだん「私は何のためにここにいるのか?」が、ぼやけてわからなくなってくる。
この世の会社は上司の手柄は上司の手柄なら、部下の手柄も上司の手柄。(そうじゃない場合もありますが)
プラス、嫌なことの責任は下が取れ!
これじゃ、ジャイアンじゃねえか!
しかし現実、そんな上層部が日本企業に多い気がします。
良い能力や技術を持っているにもかかわらず、そんな人をぞんざいに扱う社会。
「当たり前じゃねぇかんな!」とまるで極楽とんぼの加藤浩次さんのように吠えたくもなります。
「彼の(彼女の)能力はちゃんと理解してますよ」心の中で「ホントに理解してるのか」とはなはだ疑問。
わかっているなら、手柄もその人の手柄と言うべきなわけで。
プラスその人に対して、会社がキチッと対価を支払うべき。
「褒めない」「ダメ出し」文化の日本。使い捨てのインスタント物の発明が多い日本。
そんな国で、上の言うことを従順に聞き、簡単に切って捨てられてしまう「インスタント人間」が山のように生まれてしまった今。
いつ一個の人間として尊重されて幸せになれるのか?
否定や批判することは簡単なこと。まずはそれをおやめなさいと言いたい。
公認心理師さんとまではいかなくとも、自分が言われたり、されたりして嫌だなと思うことをしなければ、少しずつ相手を慮ることはできるはず。
見た目と中身は違えど、みんなおんなじ血の通った人間という当たり前を理解できるはず。
それが理解できれば、差別したり、人を不幸にしようとはしません。
でも、そんな世界はきっと訪れないだろうとの絶望感もあるのが正直なところで…。
話は変わって、今年の24時間テレビのテーマは『愛は地球を救うのか?』
実質、人を救えるのは「生活できるほどのお金とそこそこの愛」だと私は思っています。現実的には。
以上、今回のああだこうだでした。
【執筆:Oneness A 年がら年中IceCoffee】