![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/174635082/rectangle_large_type_2_b2e071676e4af07eb7d57076b17648ab.png?width=1200)
【不登校】見守っても変わらないのはなぜ?
「お子さんを見守りましょう」とは?
不登校の親へのアドバイスとしてよく聞かれるのは「お子さんを見守りましょう」という言葉だ。これがわかりづらい。不登校初期の場合は特に、親はショック状態でそれどころではないし、それ以降であれば「見守っても変化がない」という悩みが出てくるだろう。もちろん私も、娘の態度に一喜一憂して、自分が「見守っている」のかどうかさえもわからなかった。
昼夜逆転、ゲーム三昧、食事をしない、お風呂に入らない、そんな状態の我が子を見て、「見守っているだけで大丈夫なのか?」と疑いたくなっても無理はない。しかし、「見守る」ことにはちゃんと意味がある。子どもが安心できる環境を作り、気持ちを尊重しながらサポートするのが見守りだ。「見守る」のは決して「無関心になる」ことではないのだ。
「見守る」ポイントは3つ
1. 程よい距離感を保つ
子どもが話したい時にいつでも話せる状態であれば、子どもの不安も減るはずだ。過度に干渉するのをやめて、つかず離れずの「程よい距離感」を保つのがポイントだと思う。特に思春期の子どもは「甘えたい」けれど「離れたい」という感じで親との距離が定まらない。昨日と今日では言う事がまったく違っていたりもするが、「あなたのことは絶対に見放さない」という心構えで(親の体調やメンタルも考えながら)、子どもに必要とされる時に寄り添える体制を整えておきたい。
2.アンテナを張る
「子どもに変化が見られない」のは「親が望む変化ではない」からそう感じるのである。子どもは変化している。ただしそれは一直線には進まないので、そこは辛抱しなければならない。例えば昨日の「おはよう」と今日の「おはよう」の声のトーンが少し違うとか、部屋からかすかに笑い声が聞こえるとか、今日は起きる時間が1時間早かったとか、日々の微妙な変化に関心を向けたい。「いつか羽ばたく蝶が今はサナギの状態で内なる変化を起こしている」と自分を励ましながら子どもの変化をキャッチしよう。
3. 子どもの「好き」に寄り添う
子どもが好きなことや興味を持っていることに、親が関心を持つのも大切だ。「ゲームばっかりして」とか「動画ばっかり見て」と頭から否定せずに、「どんなゲームをしているのか?」「誰の動画を見ているのか?」と話題にして、会話の糸口にしたり、一緒に見て楽しんだりすることが、子どもの理解につながるはずだ。誰でも自分の好きなことに関心を持ってもらうのは嬉しいだろう。SNSやAIなど子どもの方がずっと使いこなしている場合は、素直に教えてもらうのもいいかもしれない。
見守っても何も変わらなかったのは?
もしも、「見守っても何も変わらなかった」のなら、それは多分、あなたのゴール設定が「元に戻る」になっていたのではないだろうか。「学校に行かなくなる前の子どもに戻ってほしい」という気持ちが強ければ、それは本当の意味の「見守り」にはならない。口では「行かなくていいよ」と言いながら心の中で「行ってほしい」と思っていると、子どもにはなぜかそれが伝わるようだ。言葉の端々や態度から本心が見えてしまうのだろう。
ではどうすればいいのか?
簡単ではないかもしれないが、「今の状態の子ども」をそのまま受け入れることだ。「学校に行っているから」「勉強するから」「友だちがたくさんいるから」我が子が愛しいわけではない。「我が子をそのまま受け入れる」ことができれば、本当の「見守り」ができると思う。そしてその結果、学校に通い、勉強も始め、友だちとも遊ぶ我が子になれば素晴らしいことだ。