【東京マラソン】「狙ったレース」で「狙った記録」を出すことの難しさ
本日行われた東京マラソン。
パリ五輪男子マラソン日本代表の残る一枚の切符獲得の条件は、
「日本人最上位で設定記録の2時間5分50秒を上回る」
この記録にあと1秒と迫るの2時間5分51秒(日本歴代3位)の記録を昨年の東京マラソンで出していた山下一貴選手(三菱重工)は故障の影響で序盤早々に脱落しました(2時間17分26秒で 46位)。
この脱落の時に解説をしていた高橋尚子さんがレース前の山下選手についてコメントする際に
「出しちゃった記録(昨年の東京マラソン)」に対しての
「出しに行く記録(今年の東京マラソンで目指す設定記録)」
の難しさについて語っていました。
おそらくは山下選手が直接発言していた内容からの抜粋、ニュアンスでしょうが、皮肉にも今回の日本男子選手全体に当てはまる結果となってしまいました。
まずは日本記録保持者の鈴木健吾選手(富士通)が設定記録を必ずや突破するためと思いますが集団の先頭に立ちながらも長くは続きませんでした。
その後は日本人トップとなった西山雄介選手(トヨタ自動車)をはじめ設定記録を意識しての力走を見せてくれましたが、その西山選手も結果的には、数十メートル前を行く外国人選手を追い抜いて引っ張るくらいの走りが出来ていたらあわやという感じでしたが万事休す。
レース後のやや放心状態気味のインタビューが本当に痛々しかったです。
西山選手のインタビューほか、日本男子選手のレース概要がこちらでよくわかります⤵
いやぁ~、これはマラソンに限りませんが、
「狙ったレース」で「狙った記録」を出すことは何より難しいし、かつ極めて尊いことだと改めて思い知らされました。
ただ、今回結果的には敗れ去った西山選手はじめすべてのチャレンジャーが「アッパレ❢」です。
今後のレース、その先の人生への貴重なギフトを得たことは間違いありませんから💪
なにはともあれ、これで残る一枚の切符は昨年のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)3位の大迫傑選手(ナイキ)で決定。
なのですが...
大迫選手は前回東京五輪マラソン代表は2020年3月の東京マラソンで自ら叩き出した2時間05分29秒の当時日本新記録で掴んだのに対し、前回同様MGC3位だった今回は、選考レースの大阪マラソンと東京マラソンは回避して、
「ワクワク感」を求めた4月のボストンマラソン出場を早々と表明。
本日の東京マラソンの結果を受けての代表切符であるし、東京五輪後は一旦現役引退していますので、
「五輪マラソンに対するスタンス」
が前回とは違う気がします。
それの良し悪しは決してわかりませんがネ。
さらに結果的には、
「(現在故障中の)川内優輝選手が補欠」
という事態に❢
国民的人気ランナーである川内選手がパリ五輪に出場する可能性が「ゼロ」ではないところは、いい意味での報道等盛り上がり含めて前向きにいって欲しいものです♪
ただ、まだ万全ではないのに今日もレースに出ているのはどうも⤵
たしかに瀬古さんの苦言もわからなくはないですね