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3選@十七条憲法のGoodな条文
以前読んだ『無意識の鍛え方』で、7世紀の十七条憲法が紹介されており、読んでみました。
仏教と儒教が入り混じったような思想です。役人に対して仕事論を示す性格もあるようですが、よりよく生きるための人間論だと言っていいと思います。
現代にも通じる、Goodだと思った条文を3つ紹介します。
① 第十条:忿を絶ち瞋を棄て、人の違うを怒らざれ
怒りを捨てて多様性を受け容れようという教えです。忿は「こころいかり」、瞋は「おもて(表情)いかり」を表すそう。
後半の「相共に賢愚なること、鐶の端なきが如し」輪っかのように、お互いに賢いところも愚かなところもある、というのも深いです。一人の人間の中にも、多面性があると捉えることができます。
② 第十四条:群臣百寮、嫉妬あることなかれ。我すでに人を嫉めば、人また我を嫉む
嫉妬をするな。ニーチェの説くところのルサンチマンです。嫉妬という単語が7世紀からあったことにも驚きました。
「其賢聖を得ずんば、何を以てか国を治めん」と続くように、自分よりも優れた人物がいた方が、組織はうまく回りますからね。優秀な人に嫉妬するのではなく、学び吸収する姿勢でいたいものです。
③ 第十七条:それ事は独り断ずべからず。必ず衆とともに宜しく論ずべし
独断ではなく、議論して決めることを説いています。十七条憲法は第一条「和を以て貴しとなす」が有名ですが、上記の第十七条を考慮すると、本質は「和して同ぜず」にありそうです。
また、なんでもかんでも議論するのではなく、影響の大小を見極める必要があります。「少事は是軽し。必ずしも衆とすべからず。ただ大事を論ずるに逮びては、もしは失ちあらんことを疑う」としているところが現実的で興味深いです。極端な姿勢を取らない、論語の「中庸」を感じました。
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