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【Museum⑪】かちどき橋の資料館@築地

退職に伴う有給消化期間の楽しみとして、
都内の博物館・美術館を巡ってみることにしました。

気になっていた「ぐるっとパス2024」を購入したので、
その対象館が中心となります。


第11回:かちどき橋の資料館

築地・勝どき間で隅田川に渡る
勝どき橋に関する資料館です。

ぐるっとパスの対象ではありませんが、
常時入館無料
です。

開館は、火・木・金・土 と変則的。

木曜日には橋脚内見学ツアー(予約制)も実施されています。


最寄り駅は築地駅。

1番出口の目の前には、
築地本願寺が威容を誇ります。
(お祭りの準備中でした)

築地本願寺も、大倉集古館・東京都慰霊堂に続いて、
伊東忠太作品です。


晴海通りを隅田川の方に進んでいくと、
右岸下流側に資料館が現れます。


展示

1940年に築造された勝どき橋は、
橋の中央が「ハ」の字型に開く可動橋です。


かつては陸運よりも隅田川の水運が重視されたため、
対岸への移動は渡し舟で行われていました。

地名の由来になっている「勝どきの渡し」も、
日露戦争の戦勝記念に設置されたものです。

その後、陸運の需要が高まり、
勝どき橋の建設が決まりましたが、
隅田川を通行する船舶も依然として多い状況でした。


そこで、勝どき橋は
船舶も通行できる可動橋
として作られました。

1日5回程度の開閉が行われ、
陸運と水運の双方の交通路となりました。

隅田川水運の衰退に伴い開閉の機会は減少し、
1970年を最後に開閉が停止されました。


資料館は、もともとは変電所だった建物を流用しており、
電力設備の実物が展示されています。

1F には発電機。


2F には配電盤が鎮座しています。

よくわかんないけど、男子はこういうのが好きなんです。


レバーをガチャコンしたい。

だって男の子だもん。


日立製作所。

メイン設備は小穴製作所で、こちらは現在の
TDKラムダにつながっている会社です。


国力アピールのため、海外技術者に頼らず、
日本人技術者のみで設計施工を行ったそうです。

部材も国産のものを使用しているのかも…?



運転記録簿。

こういう直筆の記録って、
当時の息づかいを感じられる気がして、
ついじっくり見てしまいます。

Excel の記録簿だったら、たぶんスルーしてますね。


可動部と運転室の模型。

橋は「不動」の建築物ってイメージなので、
「可動」って言葉と結びつかないですよね。


1948年の科学雑誌の記事。

可動部の説明は結構難しいですが、心躍ります。


実際の勝どき橋

実物の勝どき橋を渡って、勝どき駅に向かいます。

イヌイビルの左に時計台が見えていますが、
その正体はのちほど。


振り返って資料館を見る。

資料館の裏手は更地になっており、
築地は大改造の真っ最中って感じでした。


可動部の根元にある詰所。

対自動車・歩行者の信号を間近に見ることができます。


詰所を通過し、橋の中央部側から振り返る。

2F に上がる階段や、対船舶の信号が見えます。


ここが橋の真ん中なんですが、
ちょうど塗装工事中でした…

歩道を横切る茶色の線が橋の継ぎ目だと思われます。


対岸の勝どき側に渡り、土手を下りてみました。

勝どき橋の全長は 246メートルですが、
可動部分はあくまで橋の一部(アーチがない部分)で、
大型船1艘が通過できる幅だと思われます。

それでもすごいことですけどね。


その他写真

勝どき橋から見えていた時計台の正体は、
月島第二小学校でした。

開校 115年の歴史ある学校ですが、
時計塔は比較的新しく、
1990年に作られたものだそうです。


勝どき駅のオシャレ絵画を横目に、
都営大江戸線で汐留に向かいます。

この日はあと 3館を巡る予定で、
上野で歩き過ぎて軽い頭痛になったこともあり、
大人しく電車を使うことにしました。

都心部は、ちょっと歩けば
だいたい地下鉄駅があってありがたいですね。


おわりに

30分あれば観覧できる規模ですが、
展示内容は濃厚
でした。

橋=不動の建築物
という先入観をぶち壊してくれる、
ステキな展示が目白押しです。

実際に動いている可動橋が見たくなりますね。


なお、勝どき側からではなく
築地側からアクセスするのがおすすめ

橋を渡って資料館に行くより、
資料館を見てから橋を渡った方が
学びが深まると思うので。


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