【無料記事】ブロックチェーンに関する特許検索
特許情報関係のジャーナル「World Patent Information」にブロックチェーンに関するランドスケープが掲載されていましたので、本日の毎朝特許検索はブロックチェーンを取り上げたいと思います。
ブロックチェーンのWikipediaを見ると、同義語として「分散型台帳」というキーワードがありますので、まずはこの2つのキーワードのOR演算からスタートしてみます。J-PlatPatで [ブロックチェーン/TX+分散型台帳/TX] で検索します。
と、ここで日本語キーワードとしては
ブロック・チェーン
ブロックチェイン
ブロック・チェイン
もあるかもしれないので、追加しておきます。
[ブロックチェーン/TX+ブロック・チェーン/TX+ブロックチェイン/TX+ブロック・チェイン/TX+分散型台帳/TX]
この論理式で検索すると1,614件ヒットしました、結構ありますね。ヒットした特許リストの末尾まで見ると・・・
のような古い特許までヒットしています、さすにこんな古い時代にブロックチェーン技術はありません。
実はチェーンコンベア関連の実用新案で、明細書中に「ブロックチェーン」と記載されています
Wikipediaによれば、
ブロックチェーンは、2008年にサトシ・ナカモトという名前を使った人物(またはグループ)が、暗号通貨ビットコインの公開取引台帳としての役割を果たすために発明したものである
とありますので、2008年よりも少し前の2005年以降の出願で絞り込むと1,355件になりました。
チェーンコンベアのようなノイズが多少入っているかもしれませんが、どのような企業がブロックチェーンの特許出願をしているのかランキングを取ってみます。
毎朝特許検索ではなく毎朝特許分析ですね。
簡単に名寄せを行った日本特許のブロックチェーンに関する出願人ランキングは以下のようになりました。
1位は中国のアリババ、2位が富士通、3位がnChainとなりました。
nChainはイギリスのブロックチェーンに関する研究開発を行っている会社で、2017年に仮想通貨のセキュリティー・ビットコインキャッシュの発展を支援する戦略的パートナーシップをSBI BITSと締結しています。
産業用ロボットのソフトウェア企業であるMUJINもランクインしているので「ノイズが結構入ってしまったかな・・・」と思い、特許を見てみると、特開2020-069640の【0053】には、
移載システム100の各部は、ブロックチェーンなどの分散型台帳技術又は分散型ネットワークを利用して、情報を格納してもよい。
のように記載されていたので問題なさそうです(すべてはチェックしていませんが)。
J-PlatPatとExcelを使えば、前述のようなランキングマップや以下の件数推移マップといったパテントマップを簡単に作成することができます。
YouTubeに操作方法について解説動画をアップしていますので、興味ある方はぜひご覧ください。
以上、本日の毎朝特許分析でした。
備考:2020/6/25にTwitterで配信
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