【無料記事】感染症・ウイルスのPCR検査に関する特許検索
今朝の 毎朝特許検索 ですが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が流行するまで聞くことがなかった「感染症・ウイルスのPCR検査関連出願」について調べてみたいと思います
医療関係に詳しくないので、まずはPCR検査とは何かを確認します
ポリメラーゼ連鎖反応の略がPCRで、採取したDNAサンプルを増幅させる反応・技術ということです
J-PlatPatの特許・実用新案検索メニューを使って ポリメラーゼ連鎖反応 という要約キーワードでまずは検索してみます
[ポリメラーゼ連鎖反応/AB]
すると600件ほどヒットし、
ノロウイルスの検出方法
RNAウイルス検出方法
のような特許出願が確認できました。この2件に付与されているFIの定義を確認すると、
C12Q1/686・・・ポリメラーゼ連鎖反応[PCR]
とあり、ズバリPCRの特許分類が見つかりました。念のためにこの特許分類の上位分類を確認すると、
C12Q1/6844・・核酸増幅反応
C12Q1/68・核酸を含むもの
C12Q1/00酵素,核酸または微生物を含む測定または試験方法
なので、PCRを用いた測定・試験方法であることが分かります。
これ以外にも
G01N33/569@H・レトロウイルス,例.エイズ,馬伝染性貧血ウイルス
G01N33/569@L・その他の特定のウイルス
といった分類があり、この上位分類が
G01N33/569@Gウイルス
であることが分かります。
PCR関係の特許分類はC12Q1/686、ウイルス関係の特許分類はG01N33/569@Gということが分かりましたので、
C12Q1/686×G01N33/569@G
C12Q1/686×感染症・ウイルス関係キーワード
G01N33/569@G×PCR関係のキーワード
の3つの式を構築していきます。
[C12Q1/686/FI]*[G01N33/569@G/FI]
[C12Q1/686/FI]*[ウイルス/AB+感染症/AB]
[G01N33/569@G/FI]*[ポリメラーゼ連鎖反応/AB+PCR/AB]
これを1つにまとめると、
[C12Q1/686/FI]*[G01N33/569@G/FI]+[C12Q1/686/FI]*[ウイルス/AB+感染症/AB]+[G01N33/569@G/FI]*[ポリメラーゼ連鎖反応/AB+PCR/AB]
268件がヒットしました。
特にCOVID-19に限定しているわけではありませんので、ノロウイルス、アデノウイルスなど様々なウイルス検査に用いるPCR関連出願がヒットしています。
特許リストをざっと眺めてみると、出願人・権利者は海外企業は大学・研究機関が多いことが分かります。
もちろん日本企業や大学・研究機関からの出願も確認できますが、技術分野を限定しない日本全体の特許出願に占める海外からの割合が約20%程度であることを考えると、ウイルス・感染症などの分野については海外勢の特許出願が優勢であると言えるでしょう。
以上、本日の 毎朝特許検索 でした。
備考:Twitterで2020/6/16配信
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