染み付いた毒

批判精神旺盛な母親の元で育った私

子供ながらに

とても人の細かいリアクションや動きに

どんどん敏感になり

その人の気持ちがある程度わかる

どう言ったら、先生が褒めるか、

どう言ったらどんな言葉が返ってくるか

そんなことが、分かるようになっていった。

自分を押さえつける事は日常的で

自分可愛いと思う服なんて着させてもらえなかった

肌を露出させる服なんて問題外だ

あの子はできるのに・・・。

発熱していても学校に行くのは当たり前

どうしてあの子みたいにできないのか・・・

そんな言葉で私の自信や自尊心を傷つけていた。

でも不思議な事に、母親は自分の言動が正しいと思っており

私を正しく導いているというかっこたる自信があったよう

もちろん私も一方的にやられるのは癪なので言い返してはいた

彼女にとっては従わない、目のたんこぶのような存在だった

生まれてから一緒に暮らした日々の中での彼女の攻撃は

私自身縮こまらせるのに十分な期間と全身を締め付けるに等しい程

体の周りに巻きついたトゲがあり他人には見えない呪縛だった。