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レングスの大切さ

パンツのレングスにも流れや好みはあって、短めに履いたり、長めだったり、ロールアップでざっくり履いたり・・。
デザインやシルエットによっても変わるから全体のバランスにはとても大事なこと。
あえて野暮ったい丈にするのも全体がまとまればそれでいい。
好みで短い長いは良いけど、適当なのは絶対にない。
どれだけ良いデザインでも、どれだけ良い素材でもレングスが適当だと台無しになってしまう。

another 20th centuryでは、ブランドスタート当初から‟ このシルエットはこのレングスで ”と言わんばかりに初めから決め打ちしたレングスで販売してきた。
どこを基準にするのかと言われるとあくまでわたし自身、そのサイズやレングスを基準にしてグレーディングをしている。
自分が着たいと思う服を作ると決めた時からそこだけは通してきた。

この10年、チノやデニム、ワークパンツといろいろなパンツを出してきましたが、ありがたいことにお客様からはこの設定が良いとお褒めのお言葉を頂くことも多かった。
基本は少し短めに設定、あとはロールアップ(ひと返しくらい)が様になるデザインが多いことも理由の一つ。
今は折らずにすっきりとジャスト目が気分かな。
そんな気まぐれも思いきって出すことにしています。
一見わがままに映るかもしれませんが、そこも自信をもってブランドの個性だと自負している。
もちろん、すごく高身長の方に断念頂いたこともありますが・・そこは素直に申し訳ございませんの一言。

20代の頃に接客をしていていつも思うことがあった。
試着した時にズルズルとした裾を折り曲げたところでイメージがわかるのかな?そこまで長いものをカットすると微妙にシルエットも変わってしまうよな・・、と。
そんな経験が今に繋がっているのかもしれない。

そして今シーズン、新たにリリースしたNew Yankee Oxford。
正直、非常にレングス設定に迷った。
はじめはいつもくらいの設定でサンプルを開始したのだが、何か違うと感じた。
このプリーツの入ったトラウザーズ、かと言ってカジュアルな素材感・・。
裾をダブルにして履くのも良いな思った。
それが今回レングスの初期設定を長くした大きな理由。
(*ダブルに仕上げられるようにするには通常より少し長さが必要。)

お直し屋さんでダブルにしてもらったYankee Oxford (*カラーは2025SS展開予定のもの)

カジュアルなパンツでもロールアップするだけでなく、しっかり仕上げるのも良いもの。
いや、そんなカジュアルな素材だからこそ良いのだ。

いつもの同じトップス、同じ靴でも雰囲気は大きく変わります。
みなさんも裾アレンジの選択肢を。

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