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【私のお気に入りの本②】そこのみにて光輝く

アノニギワイ公式noteとは?
 ブログとオープン社内報その中間のような位置づけで、
 着飾らず僕たちの素直な思いをお伝えするnoteです。
 今回はオススメの小説「そこのみにて光輝く」(佐藤泰志)シリーズを紹介します。
 本日のライター:代表取締役社長 山岡

最近めっぽう暑いですね。
6月だというのに都心でも35℃以上の猛暑日を記録しました。
そして、まだまだこれからも暑い日が続く様子。
そんな暑い季節には、佐藤泰志の小説「そこのみにて光り輝く」という作品がおすすめです。

佐藤泰志とは・・・

この本の作者は、不遇の小説家といわれる佐藤泰志。
既に41歳という若さで亡くなっていますが、函館を舞台とした作品を数多く残しています。
函館市文学館に伺った際に職員さんにおすすめされ読んでみたところ、独特の文体がとても心地良い作者だと感じました。

そこのみにて光輝く。

綾野剛や菅田将暉が出演の映画にもなっています。
舞台は函館の夏。
函館の夏は短いですが、文体から照りつける日差しをひしひしと感じます。
読者も汗をかきながら読み進めていくような物語です。

底辺、怠惰、閉塞感・・・そんな境遇の中でわずかな希望を求めて生きる男女。
泥臭くて、暑苦しくて、息苦しい。ハッピーエンドに向かって進んでいるかまるでわからないけれど、リアルな人間臭さを感じる。そのリアリティが、見方を変えると、キラキラと輝いて見えてくるという不思議な感覚。

抽象的な表現ですが、読んだ後にずっしりと心に残るものがある面白い作品です。夏の暑さを感じながら深くどっぷり浸かりたい方へおすすめです。

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