役割を失った広報マンが広報を立ち上げたお話
アノニギワイ公式noteとは?
ブログとオープン社内報その中間のような位置づけで、
着飾らず僕たちの素直な思いをお伝えするnoteです。
本日のライター:豊島
こんにちは、株式会社アノニギワイの豊島です。
私は、新卒で東京スカイツリー、転職してコロプラ、そして現在は複業として働いている池袋のベンチャー企業(W社)と3社で広報を経験してきました。
今回お話したいのは、現在のW社での広報部門立ち上げのお話です。
これから広報を立ち上げたい。もしくは立ち上げるけど何からやったらいいかわからない。そんな人の参考になればと思います。
広報を必要としていない会社の1人広報
私が、現在の会社に転職したのは2019年末のことでした。
『主たる業務は、社内イベントの企画・運営。広報を0から立ち上げる仕事』というフレーズに魅了され、同社初めての広報職として入社することになりました。
入社してわかったのですが、同社は『広報』というものに特定のイメージをもっておらず、かつあまり前向きに取り組んでいこうという考えでもありませんでした。求めていたのは社内イベントの運営という側面。「社内コミュニケーションの担い手」として『広報』という単語を選んだに過ぎなかったのです。
その社内イベントも2020年初めにはコロナ影響もあり中断。広報担当と名前のついた業務の無い人間が1人社内に残されることになりました。ここまでたった2か月。自分の存在意義=広報の意義を図らずも問われることになります。
『課題解決型の広報』の立ち上げ
そうなると広報ほど、理解されにくい仕事はありません。まず、前提の知識や理解に一般の方と大きな差があります。広報とはどんな仕事なのか、どんなことができるのか、どう役に立つのか。説明しようにも広報に興味がなければ聞いてもくれない。どうしたら広報の価値を社内で高めていけるのか。
そこで私がテーマとして掲げたのが『課題解決型の広報』です。
ステークホルダーへの課題は必ず存在する。ステークホルダーがいる限り存在する。その課題を解決するのは広報の仕事なんだよ。ということを明確にすることにしたのです。
テーマ実現のため、3つのことに取り組みました。
1.広報ツールの充実
広報媒体を増やす取り組みです。
具体には、ブログの開始、社内報の開始、社内広告ツールの開始、社内向けオウンドメディアの開始、プレスリリースの執筆などです。
横の部署が何をやっているのかを明確にする。新制度はなぜ導入されたのか経営陣の考えを伝える。メディア向けに情報発信をする。
当たり前のことですが、ここからはじめました。いずれの活動も基本的には無料で行うことができます。
2.広聴・情報収集
2つは、広聴・情報収集の取り組みです。
数々の広報ツールをまず作ったことで、広聴がしやすくなりました。ただ「業務の話を聞かせてください」といっても先方も忙しい。「一方、社内報の取材で話を聞かせてください」といったら嫌だという人はいません。
ツールという「成果物」を見せることによって広聴活動が可能になり、情報が集まる。また、ツールに情報を載せたいという人から情報が寄せられる。
相乗効果で、広報の「情報ハブ化」を実現し、情報を集めることにしました。
3.ソリューション
情報が集まることによって問題点も見えてきます。例えば、「やましい理由から社外に情報を発信したくない」「ここはうやむやになっていてよくわからない」など、どこの会社にも必ずあるはずです。
広報はやましい理由やうやむやを受理しません。
やましい理由があるのであれば、変容を促し公開できるように。うやむやなのであれば、明文化を図りきちんと周知する。第3者の目として機能することで正しいソリューション(課題解決)を助け、ひいては会社に寄与できる。そんな働きかけを行っています。
とはいえ、まだまだ道半ば
なんだか、多くのことを実現したように書きましたが、まだまだ道半ば。
というのもツールが根付き、社内情報のハブという側面は強まってきたものの、ソリューションという面では社外広報が重要性が認知されておらず、解決しきれない問題があるからです。
情報伝達の仮説で「二段階の流れ」というものがあります。行動変容を促す際には、オピニオンリーダーの意見が重要だとというものです。オピニオンリーダーに情報を届けるためには、外部への露出が欠かせません。社内のキーパーソンを動かすために外部露出を創り、外部露出のためのソリューションを促せてこそ『課題解決型の広報』というもの。
そのため、社外広報が必須なのですがハードルが高い。PRワイヤーサービス(PRTIMESなどのサービス)を使うのにも費用が掛かりますし、費用対効果を図るのが難しい領域ですから説得も難しい。
そのため現在、外部広報を行うためのフィールドづくりに取り組んでいます。
最後に
何かの参考になりましたでしょうか?
広報はまだまだ理解されていない職種ゆえ、皆さんそれぞれの苦労があろうかと思います。
私でよろしければ一緒に悩んだり、案を考えたりしますので、ぜひTwitterなどからご連絡くださいね!
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