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「広報って何?」知ってそうで知らない広報とは?

アノニギワイ公式noteとは?
ブログとオープン社内報その中間のような位置づけで、
着飾らず僕たちの素直な思いをお伝えするnoteです。
本日のライター:豊島

こんにちは、アノニギワイの豊島です。

「広報ってなにするの?」「なんか役に立つの?」

僕が広報のキャリアでもっとも多く向き合った問い合わせです。

最初の職場である東京スカイツリーでは、「広報とは何か?」は全社員が共通の考えをもっていました。今思えば広報パーソンとしては恵まれた環境だったのかもしれません。しかし、多く人にとって広報とは未知の存在でしょう。広報の広報が足りないとはなんとも皮肉なことです。

広報パーソンとして皆さんのお役立ちたい。そのために、広報について知ってもらいたい。そこで、僕の思う「広報とは何か?」について恐れ多くもお話させていただきたいと思います。

最近爆誕。新しいお仕事「広報」

よく広報・PRなんて言ったりしますが、なんのことはない広報はPRの日本語訳です。ちなみにこのPR、何の略だかご存知ですか?

Promotion(販促宣伝) やPropaganda(政治的な宣伝)と思っている方もたまに聞きます。実際、「広報って宣伝して自社商品を無理やり売ろうとしてる人でしょ?」と友人に言われたことがあります。(それなりに傷ついた)

話を戻して前段の問い、PRとは「Public Relations」の略です。直訳すると公共との関係でしょうか。

この「Public Relations」...PRが発展したのは、19世紀末から20世紀初めです。ごく最近の話ですね。そもそも原点はアメリカ。18世紀に建国されたアメリカは、イギリスを中心とした欧州諸国の移民が集まってできた国でした。当然単一民族でも王様がいるわけでもありませんから民主主義、、、つまり民衆が政治の主人公になります。すると世論がとても大事になります。そこで大きな力を持ったのが新聞でした。なんせ情報源が限られているわけですから新聞を使えば世論をある程度操作可能なわけです。これは完全なPropaganda(政治的な宣伝)ですね。

その後19世紀の末ごろに”近代PRの父”と呼ばれるアイビー・リーという人物が登場します。彼がもっともの評価を得た事件がペンシルバニア鉄道の事故でした。

広報の原点となった鉄道事故

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1906年ニュージャージー州で起こった鉄道事故は悲惨なものでした。50人以上の犠牲者が出たのです。鉄道を所有するペンシルバニア鉄道は悪い慣習に従いこの事故を隠蔽しようとしました。

この時、ペンシルバニア鉄道の今でいう”コンサルタント”をしていたのがアイビー・リーです。彼は、世界初のプレスリリースを作って事故の状況を隠さずメディアに伝えました。世界初のプレスリリースは危機管理に関するものだったのです。

同じころ別の鉄道会社で似たような事故が起こり、こちらは隠蔽策をとって社会から批判を浴びました。一方、ペンシルバニア鉄道は株価も下がらず、むしろ評判を上げたそうです。社会との適切なコミュニケーションが会社の利益につながった事例になりました。

その後、二度の世界大戦や大量消費社会などを経てPR手法は磨かれていきました。

大戦中には、戦争を鼓舞するためにプロパガンダとして。また大量消費社会では、洗脳的な宣伝として行われました。PR=組織からの一方的な情報発信と受け取られることが多いのはこういった経緯からです。本来のPRはアイビー・リーが行ったように「組織体とその存続を左右するステークホルダー(利害関係者)の間に相互に利益をもたらす関係性を構築し、維持すること」です。

役割として新しいこと、歴史的にその一側面が利用されてきたことから勘違いされてきた面もありますが、広報は必ずしも一方的な存在ではないと覚えていただければと思います。

広報のお仕事って結局?

じゃあ広報って結局何すんだよ。という話なのですがものの本によると以下のような仕事があるとされています。

■メディアリレーションズ
マスメディアとの関わり、情報提供、取材誘致、記者会見など

■マーケティング
市場の調査、販促計画、ブランドコミュニケーション

■インベスターリレーションズ(IR)
投資家への情報提供

■エンプロイーリレーションズ
社内交流の促進、経営者と労働者の相互コミュニケーション

■危機管理
危機管理対応

■倫理・コンプライアンス・CSR
企業倫理、コンプライアンス、社会貢献、SDGs

他にあるだろ!という先人の方々申し訳ないです。私の方でざっくりまとめさせてもらいました。

一見一貫性が無いようにも思えますが「組織体とその存続を左右するステークホルダーの間に相互に利益をもたらす関係性を構築すること」を振り返ってみてください。メディアリレーションズはメディア、危機管理は社会といったようにそれぞれの業務はターゲットを意識した内容となっています。つまり、広報のお仕事はステークホルダーとの関係性を構築することにあるのです。

組織には多様なステークホルダーがあります。例えば、従業員(やその家族)、他社企業、投資家、消費者、メディア、地域、社会などです。ステークホルダーの数だけ、また関わりの方法だけ仕事があります。重要なのは相互に利益があることです。

例えばメディアリレーションズの仕事では、プレスリリースの配信という業務があります。ターゲットがメディアならば、彼らにとって有益な内容を盛り込まなければいけません。うちの商品をとりあげるとこんなメリットがあるよ、社会にメリットがあることだから報道したほうがいいよと見せることが重要になります。(プレスリリースについてはまた今度)

じゃあ改めて広報って何?

PR TIMESが広報会議に掲出した広告を紹介させてください。

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引用:株式会社PR TIMES 2020年10月1日付プレスリリース
           https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001024.000000112.html

この広告は、プレスリリース配信サービスPR TIMESが、2020年10月1日発売の広報専門誌「広報会議」に掲出した広告です。同広告ではPR TIMESを利用している企業、メディアから「あなたの考える、PRの使命」を募集。404件の応募の中から15件を使命として掲出しています。

作った目的は、「PRに携わる人の数だけ使命が存在するのではないか」 との想いから。この広告について広報会議は以下のようにコメントを載せています。

PR(パブリックリレーションズ)ってなに?そう問われたら、あなたはどう答えるだろうか。一般的にPRとは、企業を取り巻くステークホルダーとの関係構築の考え方や活動を指す。その概念が奥深いがゆえに、端的に表すのは難しい。だが、社会とのつながりや信用が問われる現代において、その重要性が高まっていることは間違いない。
引用:広報会議2020年11月号 発行 宣伝会議

広報とは何か?を端的に表すのは専門家でも難しい。しかし、強いていうならば”つながり”があるところに常に介在するのが広報です。”つながり”が必要な場面は意外とあるものです。サービスを消費者に知ってもらいたい。社員のコミュニケーションを促進したい。いずれの場合もお役に立てることがあるかもしれません。そんなステークホルダーとの悩みがあれれば、ぜひ当社の広報無料相談窓口にお声がけいただければと思います。

▶アノニギワイの広報無料相談
https://anonigiwai.jp/services/public_relations/

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