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「タラタッタとりあえず生中」


拝啓 すずめ園様



すずめちゃんこんにちわ!
先日は文学フリマ札幌お疲れ様でした🥛

地方での文学フリマは、遠い土地で本を売ることに自分たちの力量が試されている気がして去年も緊張したのですが、蓋を開けてみれば沢山の人が手にとってくれたり、以前の文フリで知ってくれた方がまた来てくださったりして‥本当に実りの多いものでした🌾来てくださった皆様、ありがとうございました🌟

そして今回、小樽に行きましたね‥人生初小樽でしたが、海も川もあって、かわいいお店屋さんが沢山並んでいて‥とっても楽しかったですね🐈


嘘みたいな看板の南小樽駅


すずめちゃんの雰囲気と、北海道のほっとするような空気感・食べ物は親和性が凄く、すずめちゃんが北海道好きなのはぴったり‥と思いました




前回のすずめちゃんの句は、スクロールするごとに秋めいているのを感じられるような回でした🍂手がささくれてきたり鈴虫の音を聴いたり‥すずめちゃんは秋も似合う人‥(夏でも言っていた気がする)


・バブみたいな匂いだと褒められている

すずめちゃんはバブが凄く似合うのは何故でしょう。秘技がバブ溶かしだからでしょうか。目を瞑ったら目の前にすずめちゃんの背中があって、溶けたバブの匂いがしてきました。

バブみたいな匂いだと褒められている、という少し遠目から俯瞰したような句なのですずめちゃんのことだとは限らないけれど、バブ特有の心地よさみたいなものはすずめちゃんらしいな‥と思います。句だけでも素敵だし、あなたの人柄まで知っていると言葉選びになんとなく沁みてくる句でした。🛁。


・ストーブを想うと背中がじわり熱い

これは素敵な句だ‥この句を読むことで今背中がじわり熱くなりました。匂いが記憶を呼び起こすことが日常ではよくあるけれど、肌感覚を思い出す句ですね。凄い‥🔥

石油のストーブの暖かさって変え難い尊さがあると思います。餅を焼きたくなるし、火傷するよ!って注意されるくらい近くでまあるくなりたくなる。そんなストーブに思いを馳せはじめたら、ここはもうすぐ冬ですね。


・ビニ傘をやめて全然空が見えない

ビニール傘をやめて布傘に代わるって一見ポジティブな印象だけれど、わたしたちはあの透明な空間から空を眺めていたな‥と気づいていなかった事実を知りました たしかに、透明な雨傘で紅葉を眺めながら帰るのは気持ちが良いもの
ビニール傘をビニ傘と略すことでの日常っぽさとテンポの良さ、全然空が見えないというカラッとした感想が相まってとっても自由律俳句的な内容の句です🌂

ちなみにわたしの家には人が忘れていった雨傘が溜まっていくばかりです 雨傘の捨て方を知らない‥


わたしも自由律俳句ゆきます 最近あったことを詰め詰めました 🐈

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また会えるね春のしっぽには

揺蕩う薄に猫のおもかげ

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最近の日記
・小さな居酒屋さんにて、帰国するらしき店員のお姉さんが「日本帰るよ〜春のしっぽくらいには」と言っていた 春のしっぽって可愛すぎる

・電車の中から見えたススキが朝の光に揺れていて、猫がカーテンにじゃれているみたいだった わたしはやさしい風景が好き 手に取らず眺めているだけの距離が好き



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秋風をあつめて肺は山吹色

タラタッタとりあえず生中

↪︎

☆☆
「とりあえず生」なんて数年前まで嘘だと思っていたのに、21歳になった今、好きな言葉のひとつとなってしまった。飲めない年齢の頃から、ビールは徐々に慣れて美味しくなるものだよ、とビール好きの母に言われて育ったが、遺伝なのか、どうやら味覚の合う飲み物だったらしく、はじめて飲んだ時のきらめきを忘れられないくらいに好みの飲み物だった。気がついた頃には、好きな銘柄はサッポロクラシックとヒューガルデンのふつうのビール好きになってしまった。

ご飯屋さんに入店し着席、ノールックで生ビールを頼む時、心拍はスキップして頬はゆるみ、テーブルの上で踊りたくなる。「ああ、わたしの元にはこれからフワフワ泡の金麦色のやつが来るんですね、多分きっと冷たくって美味しいんです。グラス冷えてるといいなあ、どうですかね、ねえねえどうでした?」とまわりの人に喋りかけたくなる。そしてビールを語る上でよく言われる“のどごし”という言葉を、わたしも使ってみたい。「あの飲み物はのどごしがすごいんですよね。飲むと脳天からつま先が一直線にピキピキするんです。コーラやサイダーでは感じられないあの感覚はあまりにのどごしです。語られてないがちだけど、見た目も意外と可愛いし。ほらね、凄いんです、あなたも好きですか生中。」

なんて、周りのおじさんに話しかけにいくことも出来ないし、テーブルの上で踊ることもできないので、心の内でタラタッタと唱える。タラタッタとりあえず生中。魔法の呪文、魔法のステップ、タラタッタとりあえず生中!


すずめちゃんにいただいたビールジョッキ🍻



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何食べたは生きててねの代わりね

地下喫茶室鯨亭サイフォンのいびき

 

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身体の中あなただけにしている

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あなたがわたしでいっぱいになった夜があったように、わたしだってあなたでいっぱいになった夜が一夜くらいはあって、そのときわたしの血の色はあなたが好きだと言っていたあの色になって、頬はふわふわと火照り、苦手な味のお酒すら、あなたが好きだと言うのなら飲めてしまったりする
 





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文豪と同じ角度の肘付き

残像として証明写真機に生える膝下


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ひゅるり蝶が乗車〜〜〜旋回して下車

ざわわ雨降り街はモンブラン恐慌

もうすぐ湯気の掴める季節が

↪︎

きゅ ひゅう
ぽふり 触れる
わたし息吐いて
湯気は暖かく ひとみの下に

小さすぎる困り事が
つみきみたいに 困らせるのね
靴紐解けてしまって
帰る電車がわからないの
わたし どこに行けばいいの

だからね冬の夜 わたし息吐いて
湯気は暖かく ひとみの下に

きゅ ひゅう
ぽふり 触れる

触れる煙の方向に
歩いていれば
つま先の方向に 朝が



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ぱたぱたとしているうちに文学フリマ札幌が過ぎもうこんなに経ってしまいました‥前回の交換日記で予告していたように一瞬で過ぎちゃった‥早すぎてくらっとします

最近は慣れない生活が始まって、ドキドキとしながら生きています 生活って忙しいし難しいけれど、お弁当が美味しくできたり、夜風が気持ちよかったりするだけで感動できるから素敵だなと思います 大切なものもそんなに大切じゃないものもわたしの中にあるから、全部持て余さずにぎゅってしてあげたいなあ、と、惰性で寝る前に飲むコップ一杯のぬるい水へ想います わたしは自分の生活の可愛くないところも結構好きなんです。てへへ。

自分のために作る素朴なお弁当


札幌遠征お疲れ様でした🌾よく眠りよく休んでください
それではまたね〜すずめちゃん𓅮


にっきより


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次は10月5日 すずめちゃんの番です✉️🍸

『ひだりききクラブ』プロフィール
出雲にっき、すずめ園による自由律俳句ユニット。毎週水曜日にnoteにて自由律俳句の交換日記、「 #ひだりききクラブの自由律俳句交換日記 」を更新している。

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