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「日向に雛だ」


拝啓、すずめ園さま


こんにちわ➰❄️今日は冬至です 寒い‥

先日は松村早希子さんとのトークイベント、ありがとうございました❕📕 ライブドローイング×朗読という、はじめての経験でしたが、ひだりききクラブのこれまでを振り返ることができ、何だかとても記念すべき一日になりました。この日のことを一生忘れないです‥ とってもとっても楽しかったです


(朗読した台本は全文noteに公開しました!読んでいただけますように🧣)

すずめちゃんの前回の交換日記、朗読があったので最初に文章だけ頂いていたのですが、エッセイが付くと違った印象も感じました。

朝食を食べた形跡がある

この句、わたしも実際に形跡を見たことがあります‥!

すずめちゃんのおうちにお邪魔した時、たぶん朝ごはんに食べたお味噌汁の形跡があって、「(すずめちゃん、ちゃんと朝ごはん食べれる人なんだ‥)」と思ったんです。でも朝ごはんにお茶漬けとホットカルピスを食べるなんて‥!すずめちゃんの人としてのキュートさがふんだんに詰まった句とエッセイですね‥♡🍞

薪焼べて風の音を作ってくれた

前回の句の中でも異質な一句だな、と思いました。
刹那的な、小説の中の一コマを切り取ったような句ですね。薪を焼べることが風の音を作りだす、という着眼点の穏やかさと、口に出しても気持ちの良い語感は本当に風が通り抜けてゆくような感じで、仄かに、パチパチ、って、燃える風の音が聞こえた気がします。とっても好きです‥🔥

街灯の下まんまるになる影

ドローイングの朗読にてこの句に触れている箇所があって、それ込みでとっても好きな句です。まんまるになる影って、心にやさしい気持ちがたっぷりある人にしか書けない句だと思います。すずめちゃんにとってまんまるになった影は、たぶんやさしいオレンジ色で、アーケードとかを全部照らしてて、もちろん、そのなかですずめちゃんの影もまんまるになっていて。光景のやさしさをお裾分けしてもらったきもちになりました。⚪️


温かい気持ちのまま、わたしも自由律俳句いきます

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日向に雛だ

横切る猫白色

近づいてきた人に追い越されただけ

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こころレギュラー満タンで帰路

↪︎ この前のとっても寒い日、はじめて野外にあるカウンターのお蕎麦屋さんに行きました。「天ぷら蕎麦ひとつ」って頼んだら10秒くらいで出てきて、びっくりして、湯気と、白い割烹着着たおじさんの寡黙な背中と、かけ過ぎた七味とで味なんてわかんなかったけど、強烈なノスタルジーだけ感じました。食べ終わったら心もお腹もポカポカで、蕎麦屋って人間用のガソリンスタンドなんだ‥と思いました。サンキュー、蕎麦。サンキュー、割烹着のおじさん‥今年いちばんの冬の思い出です。

七味の粉雪 はらはら

サンタクロースも猫背よ

↪︎ サンタクロースって猫背だと思います だってお爺ちゃんだし

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コーヒー淹れる前髪が垂れており

何でおまえの背が高い

百均で急ぐな

↪︎ 自戒の句です 電車乗る3分前に百均に寄るのはやめましょう


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もう無いポテチの星屑をあつめて

↪︎ ポテチの袋の中は、ほとんど銀河だと思う。

その1、覗けば銀色でピカピカしている点。
その2、その中にポテチの残り屑がポロポロとひかる点。
その3、ポテチの本体より最後の粉粉の方が美味しく感じる現象は、動かない星より、流れ星の方が人気者な現象と似ている点。

この3点から見て、ポテチはほとんど銀河なのではと思う。まあるくて割れてないポテチは十五夜のお月様、ピキピキ割れたポテチは半月、たまに、変な焦げ目の付いたポテチが有るが、あれは木星の柄に似ている。食べ始めたらすぐに無くなってしまう点も、ブラックホール的な、不気味な何かを感じるし。

ほら、だんだんと銀河な気がしてきたでしょう。そしてわたしは分かる。君は次ポテチを買った時、きっと、天体望遠鏡みたいに覗き込んでしまうのだ。


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ここまでうりきれるか

スミスなんて聴くんだ

小宮かもしれない


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あなた歯形の歪みまで愛でた

暗い部屋で暗い曲を聴く聖夜

舐めたげたクロワッサンのもろもろ

私は乾いた刺身みたいな


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痛いから嫌だな

想い出は席替えみたいに過ぐ

↪︎ 眩しかった幸せは次の幸せがきたら席替えみたいに通り過ぎていく、じゃあまたね、ってして永遠に出会えない。だから幸せは想い出に名を変え、わたしたちは大人になって、ひとつずつ学年を上がって、もう鉛筆なんか使わなくなる。思い出だけは席替えしたあの教室に残って、わたしたちのこと下のほうから覗いている。机に彫刻刀で彫ったような甘酸っぱい記憶が、たまに薄ぼんやり思い浮かび、こころがきゅうってなる。さよならなんてしないほうがよかったかもしれない、でもさよならしなきゃたぶん此処には居なかった。席替えしなくていい券があったらいいね、肩たたき券より欲しかったかも。あの日君がわたしにくれた笑顔や言葉は、告白は、もう過去のものになってしまったよ。

想い出は席替えみたいに過ぎてゆく、だから次の幸せを、運命だと思ってこの席で待っている。



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毎度毎度、なぜ書けるのか判らないまんま投稿しています。日頃からメモしていた気持ちは付箋で、それを思い出して句にする過程はひとりぼっちというか(いい意味で)過去と見つめ合う時間なんだな、と思っています。

「小宮かもしれない」は少し前、三四郎の小宮に似た挙動の人をコンビニで見かけたんです。あのひと、本当に小宮だったのかな‥小宮だったらいいな‥という一句です


そういえばもうすぐクリスマスだ❕すずめちゃん、ツリーは無事買えたのでしょうか🎄わたしはツリーは買ってないけれど、クリスマスケーキをはじめて予約してみました 楽しみです‥ 🍰クリスマスのせいでわたしはたぶん永遠にいちごのショートケーキ派です

冬至、寒いのであったかくして寝てね
それではまたね〜すずめちゃん𓅮

にっきより

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次の更新は12月29日 年内最後!すずめ園ちゃんの番です☃️


『ひだりききクラブ』プロフィール
出雲にっき、すずめ園による自由律俳句ユニット。毎週水曜日にnoteにて自由律俳句の交換日記、「 #ひだりききクラブの自由律俳句交換日記 」を更新している
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