血管を修復/循環器障害の予防
最近の医学では
血管障害の原因に高血圧、高血糖等以外に血管内皮細胞の衰えによる動脈硬化も言われはじめました。
血管のダメージは、重い疾患のほとんどの原因になります。
脳や心臓などの臓器への障害から全身へ。
血管内皮細胞の機能は血管の健康維持になります。
※血圧安定、血管の修復、動脈硬化を予防
その機能が加齢に加え、悪い生活習慣によって血管内皮細胞が障害を受けるとNOの分泌が少なくなります。
NO(一酸化窒素)について/役割
NOは必要に応じて血管内皮細胞から分泌され、血流を良くしたり、しなやかで弾力のある血管を維持するために働いています。
◇動脈を拡張
◇血流促進
◇血圧安定
◇血管保護
※NOが血管を弛緩させて拡張し、血液を流れやすくするなどの生理機能を発見したルイス・イグナロ教授は1998年にノーベル医学・生理学賞を受賞しています。
NOは血管障害の原因である炎症やプラークというコブを修復し、動脈硬化の進行を防ぎます。
また、血小板が凝集して血栓ができるのを防ぎ、血管が詰まる原因を取り除く。
◇NOはメンテナンスの役割を持つ
このNOの分泌量が低下すると、血管のお手入れがされないまま荒れ放題になりやすくなる。
NOを多く分泌するには
NOはアルギニンと酵素から合成されます。
アルギニンはアミノ酸の一種で脂肪の燃焼を促進したり、血管状態を改善する栄養素として知られています。
※肉類に多く含まれる
酵素は体内の代謝を助ける物質でさまざまな種類があり、合成されています。
アルギニンを含む肉類を食べれば増えると思えば違うようでアルギニンを多く含まれる食べ物をとってもNOが増えるわけではありません。
材料を摂るだけでは必要な物質はつくられない。そんな所も人体の不思議です。
※ただし、青魚に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)は血管内皮細胞の機能を高めてNOの分泌を増やすようです。
やはり、NOの分泌を増やすには、原始的な方法である血行促進が一番効果が表れます。
優しいマッサージや有酸素運動が有効です。
有酸素運動によって筋肉を動かすと、酸素や栄養を消費します。身体はそれらを補うため、心拍数を増やしてより多くの血液を全身の細胞に送ります。
この時、筋肉からブラジキニンという物質が放出されますが、これが血管内皮細胞を活性化させてNOの分泌を促します。
ブラジキニンには、筋肉に存在する「グルット4(糖輸送担体)」という物質を細胞膜に移動する作用もあります。
なので高血糖の改善も期待できる。
ある研究によると座っている時間が長い人ほど心臓の病が多いというデータがあります。
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今回、改めて血管障害の記事を書いたのは現在ある要因から潜在的に多い症状に関連しているからです。
普通にしていれば気にしなくてもよい状態ですが、マスクと運動不足を組み合わせるだけで血管内のサイクルは崩れてしまう可能性があります。
そんな時は、無酸素運動にならない簡単な有酸素運動でも血管を予防してくれます。
しっかり酸素を吸って身体を動かし、良い食事を摂れば血管は修復してくれる可能性を示唆しています。
おまけ
太極拳のようなゆっくり運動も健康維持に効果があります。
またジャンプ運動などの動体運動を行い、意識的に呼吸する組み合わせも血行を良くする運動になります。
注意点は、
軽いジャンプまたは疑似ジャンプの動きで大丈夫です。反対に力を入れたジャンプは身体的にも環境的にもおすすめしません。
呼吸は変に姿勢を良くしようとしなくても大丈夫です。
吸った時によく吸えて抵抗の少ない位置と姿勢を探した方がいい場合があります。
ジャンプ運動でなくてもウォーキングや担当されている先生のおすすめ運動でもいいと思います。
ただし、痛みが伴う場合は勧められた運動でも避けた方がいいです。