サバイバー短歌紹介✨<石原さん>
こんにちは✨あの風公式noteですฅˆ•ﻌ•ˆฅ
桜が見頃をすぎ、新しい季節の到来を日々感じます。皆さまお変わりなくお過ごしでしょうか。
さて、あの風プロジェクトも2回目の春を迎え、今後は初心にかえった内容でゆっくり更新していけたらと考えております。
以前レッスン開催中にこちらのnoteで掲載していてとても好評だった、作り手の「サバイバー短歌」を今後も紹介できたらと思います(*˙˘˙*)ஐ
実は、歌集『黒い雲と白い雲との境目にグレーではない光が見える』の制作にあたり、作り手の皆さんと300首を超える短歌を制作したのですが、構成の都合上本に掲載できた作品は97首です✨
掲載を逃した作品の中でも、作り手の想いが詰まった作品はたくさんあるので、そんな思い入れのあるものを中心にこのnoteで「あの風・サバイバー短歌」として紹介して参ります。
また、作り手のその後の活動についてなども併せてご紹介できたらと考えていますので、ぜひ引き続きチェックしてみてくださいねପ(⑅ˊᵕˋ⑅)ଓ
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さて、
再開後第1首目となるサバイバー短歌は。。
傷癒すあたたかな笑み こころの氷もとろける魔法のくすり
作:石原 裕子さん
運営メンバーとしてもご協力いただいた石原さんの作品です。
背景のストーリーも併せてご紹介させていただきます。
<短歌のたねとなったストーリー>
抗がん剤治療中、副作用を抑えるという何種類もの薬を飲み続けながら、こおりついた日々を過ごしていました。そんな中、主治医や看護師さん達はいつも笑顔であたたかい言葉をかけてくださり、次第にこおりのように閉ざしていた私の心はとろけ、不思議と痛みも消えていきました。笑顔は魔法のくすりだなと思い詠んでみました。
石原さんは、2012年に乳がんサバイバーとなり手術・抗がん剤治療を経て、現在は経過観察中。IT系企業でお仕事をされています。
サバイバーとなった経緯もお聞きしましたのでご紹介させていただきます。
きっかけは、当時いろいろな不安を抱えていて一睡もできない日々が数ヶ月続くようになり、体調不良のため病院を転々としていたところ偶然乳がんがみつかりました。
その後の治療は、手術、抗がん剤、放射線治療のフルコースでした。
治療中もそのまま仕事は続けていましたが、副作用を抑える薬のお陰で仕事を続けることに問題はありませんでした。
今は治療は完了し10年飲まないといけない薬と、3か月毎の定期検診で通院してます。
AYA世代での罹患後、周りに相談できずひとりで抱え込んでしまったという石原さん。その時の孤独感や苦労が今の活動につながっているとのことです。
当時、自分の周りにがんにかかった方がおらず公表するのにも抵抗があり、誰にも相談できずにひとりで抱え込んでますます負のスパイラルに陥ってました。
そんな中、LIVESTRONGというがんサバイバーの団体を知り活動に参加したり、患者会で世話人としてお手伝いさせてもらったことで、同じ経験者の立場の方からお話を聞く機会が増え、患者にとってこういった居場所はとても大切だと感じるようになりました。
こういったサバイバーさん達による活動を通じて、ひとりで悩んでる患者さんにひとりではないという事を伝えていく事は、今の私にできる事なのではと思いはじめました。
そんな想いから、現在は名古屋にある病院の患者会「ここべり会」で世話人として活動されているとのことです(*˙˘˙*)ஐ 参加は病院の患者さん限定となるとのことですが、興味のある方はぜひHPを覗いてみてください。
また、石原さんは「あの風」がきっかけで短歌にハマりレッスン後もしばしば短歌を詠まれ、SNSなどに投稿されているとのこと✨石原さんの作品の一部をご紹介します♪
今度こそ。針先じっと見つめてはぐっと息止め手に汗握る
いないふり こんな夜中に何処ここへ 部屋間違えた隣のお客
つやつやと光る黒髪風吹かれ散ってしまった薔薇色未来
<短歌への想い>
百人一首しか知らなかった私は、岡野さんのレッスンを通じ「こんなに自由に詠めるんだ!」と感銘を受け、これが短歌の世界への扉となりました。
詠んだ歌が57577にぴったりハマったときにはパズルが解けたときみたいにぷち嬉しくなり、楽しくなります。
日常のふとした想いや気づきを31字の歌で表現する、素敵だなと思いますし、短歌がもっと広まったらいいなと思います。
「黒い雲と白い雲との境目にグレーでない光が見える」が必要としている方の元に届き、少しでも心の支えになれたら嬉しいです。
本が完成した後も、引き続き日常の出来事やサバイバーならではの想いを短歌に表現されているとのことで嬉しい限りです✨
短歌にまつわる活動として、来月「筆文字と短歌」というぷち個展も開催予定とのこと(*˙˘˙*)ஐ 歌集に掲載した短歌にまつわる作品も展示予定とのことですので名古屋がご近所のかたはぜひ立ち寄られてみては✨
石原さん、貴重なエピソードや大切な想いを聞かせてくださりありがとうございました!今後の活動も応援しております✨
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