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【詩作】鈍行


冬枯れの田園に
果て無く続く送電鉄塔の群れを
眺めて 眺める 鈍行列車の午後
わかんない言葉も いつの間にか
揺れて 軋んで 床に落ち
曖昧になる
曖昧になってしまう
こともくすぐられたなら
小さなカーブで 大袈裟に笑おうよ
上手く言えないけど
僕が会社を休んだ日は
たくさんの人の顔が立派に見える
駄々をこねるように大人になって
ポテチのカスのような感性が
世界に散っていった
ふらりとつむった眼の内に
丸めた卒業証書の穴が見える
そこから覗く風景は
蛍光ペンの色に近いようで怪しい
禿げた街にライチの匂いがたちこめる
受け入れながら進む
鈍行列車の影と火花


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