本を読まない人に、本を読んでもらう方法(連載第12回)
●自分で売るしかない
こんにちは。
いよいよ3月突入ということで、花粉症のイワサキは2月中ごろから薬を服用しております。
今のところ、ちょっと目がかゆいくらいで、まだ「鼻水が止まらんっ!」みたいな症状は出てきていないのですが、これからゴールデンウィークまでは、マスクが手離せません。
さて。
先日、面白い記事を発見しました。
【出版不況?「だったら自分で売るしかない」 開高賞作家・川内有緒さん、著書を携え東へ西へ】
すごく興味深かったのが、
・著者自腹でティーパーティーを開催。その日だけで456冊も売れた
・『今、みんな本は読まないから、この本を読んでって言っても誰も買ってくれないのよ。だから、ねえ、すごい人がいるから一緒に応援しない?って言うのよ』(著者の友人の言葉)
・ただ本を家で静かに読むのは興味ないけど、応援するために本を買って読んで感想書いて思いを共有すれば、それは参加型イベントになる
という部分。
●「本」を読む人はどんどん減っています
少し前の記事で、こんなものがありました。
~大学生協を通じて、全国の国公私立30大学の学生を対象に実施し、約1万人から回答を得た。その結果、1日の読書時間が「0」と答えた学生は53・1%~
あ、僕はけっして、「本を読まないなんてけしからん!」とか「もったいない」とか書きたいわけではありません。
ただ、本を読む人がどんどん減ってきているのは間違いないことなんです。
(そういえば、先日会った出版業界志望の大学生も、先月は月に1冊読んだだけと言ってましたー)
そんな状況で、どうやったら本を世の中に広められるのだろうか。
本を読む人だけをターゲットにすればいいのだろうか。
本を読まない人に本を届けることはできないのだろうか。
方法があるとしたら、どうすれば届くのだろうか。
そのための一つの方法が、「応援」なんじゃなかろうかと、この記事を読んで感じたのです。
本を読んでもらうことが最大の目的だけれど、「本を読んで」とお願いしても読んでもらえない。
だとしたら、もっと相手が乗ってきやすいお願いをして、その結果として本を読んでもらえるようにすればいい。
「本を読んでもらう」の優先順位を下げて、大勢が集まりやすいことを最優先にして入り口を広げる。
でも、結果としては大勢に本を読んでもらえる。
そんな具合ですね。
『伝え方が9割』という本で、
「二人きりで食事をするために女性を誘うとき、『二人で夕飯でもいかがですか?』だとハードルが高いけれど、『美味しいパスタ屋があるから、そこに食べにいきませんか?』だとOKをもらいやすい」
と書いてあった気がしますが、同じことなのではなかろうかと。
本質的には同じです、おそらく。
●応援してもらうには?
話がそれかけていますが、結局のところ、応援しやすい状況を作りだすことが大切であって、じゃあ応援しやすい状況って何だろうか? と考えたら、「とてつもない大きな夢」を設定することなのではないでしょうか。
「日本武道館に立つのが夢です!」という弾き語り路上ミュージシャンのことは応援できても、
「CD100枚手売りします!」だと、なんかすぐ叶いそうで、「俺は買わなくてもいいかな」なんて思ってしまいます、僕は。
ということを考えつつ、『あの日、あの時、あの場所から』をこれからどうやって広げていけばいいのか、パスタ屋に行って悩んできます!