胃カメラ日記

予定時刻に病院の検査室へ到着。5年前に1度胃カメラを飲んだことがあることはわかっているが、どんなだったか思い出せない。なのですべての手順がまるで初めてであるかのように集中した。検査室の前の椅子に座り、いくつかの準備をさせられる。最初にコップに入れた白い液体を渡され、飲まされる。胃をきれいにする薬らしい。1口目で変な味を味わい、2口目で一気に飲んでコップを捨てた。続けて喉の麻酔をする。口の中にゼリーを入れられ「飲まないように5分間喉で留めてください。」と言われる。飲まずに喉で5分も留めるなんて普段やる機会ないわ。そんな器用なことできんのか?入れられたら間違って飲みそう。と不安になった。「鼻で息するんですか?」と聞いてしまった。がまあ、いざやるとできた。5分経ったのを確認してティッシュに吐き出し、ゴミ箱に捨てる。麻酔効いてるのかな?確かにのどがちょっと変だが、いまいちピンとこない。それからしばらく待って、ついに部屋に呼ばれた。台の上で左向きに横になり胃カメラを通すマウスピースを噛まされた。もうしゃべれない。言いなりのまま淡々と作業が進み、胃カメラを突っ込まれるだけだ。「鼻で吸って口で吐いて、深呼吸続けてください。」と言われたが、のどに突っ込まれている状況でむずかしい。鼻で吐いてはいけないのか?口で吸ってはいけないのか?混乱して息止まりそうだわ。ぎこちなくも、かろうじて呼吸を続けられた。「今胃を見ています。」「半分は終わりましたよぉ。」「今十二指腸を見ています。」やはりお腹の中の異物感で、なぞの冷や汗ぐっしょりだった。ぼくはこういった非日常の緊張状態で汗をかきやすい体質なのだ。まだかまだか?早く終わってくれー。他に考えてたことといえば、「医者は何も言わずに淡々と撮影を続けているけど、やばい炎症とか潰瘍とか見てるのかなぁ?全部撮り終わるまではそれを言わないのかなぁ。」といったことだった。ようやく終わり、椅子に座り、撮ったばかりの写真を見ながらその場で説明を受けた。5年前と変わっていないとのことだった。胃と食道の境目がはっきりしていなくて、胃が食道のほうに出ている。あと切れ目があるとか。逆流性食道炎だろうという結論になった。ひとまず明らかな腫瘍とかは見つからなかったのでホッとした。食道裂孔ヘルニアというのか、それによって逆流性食道炎になりやすいということであれば、寝る前に食べたり酒飲んだりというのをしないようにして、予防しなければならないと思った。

1ヶ月以上前からみぞおちのあたりに違和感があった。脈を強く感じるとか動悸のような症状だったので、最初は心臓がおかしいのかと思った。それで病院で心電図をやってもらったが異常なしだった。その後、やはり何か飲み込んだあとに強く症状が出ると感じたので、胃カメラをやってもらうことにした。何か見つかるだろうと思っていたが結局見つからなかった。血液検査の腫瘍マーカーは正常だった。内蔵エコーもやったが何も見つからなかった。これまでの検査では何も見つかっていない。しかし症状は続いているし、むしろ強まっているようにすら感じる。これが逆流性食道炎であって、そのうち治まるのであればよいのだが、不安だ。今までの検査では見つけられない病気かもしれない。みぞおちが気持ち悪いと、なにかやろうと思うときに力が出なくて気分が折れてしまう感じがある。だから早く、なにごともない普通の日々に戻りたい。今年は本厄だ。厄年の概念は江戸時代に体を壊しやすい年として定着したらしい。つまり統計的にそういう歳ということか。ついでに、六星占術の大殺界とかいうのも今年までなんだが。他にも体の不調があり、去年の夏頃から足底腱膜炎というのにも悩まされている。ランニングが好きでよく走っているのに、足の裏が痛くて思う存分楽しめないという残念なことになっている。食道炎の方は精神的ストレスとか関係あるのかな。コロナでこもりがちだし、最近、勉強とか仕事で自分を追い込みがちなところがある。いつも行動を最適化するにはどうするべきか考えて力が入ってしまう。子供のころのように、ただただ自由な好奇心の向くままに過ごす時間をいつからか否定してしまっていたところがある。もっとリラックスする時間を思い出す必要があるのかもしれない。自由な好奇心を肯定したい。生活を見直すタイミングなんだろうと思う。

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