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俳句12(石屋の孫娘の句)

令和5年10月〜11月

花蓼や祖父は墓建て暮らしけり

一叢の白粉花や川終わる

立ち話そのきっかけに烏瓜

立ち去れば鯉解散す秋土用

身に入むや荷造りはまず窓を開け

雪迎えここに残していくコンロ

挨拶のある別れなら柚子贈る

埃ごと本詰めてゆく蜜柑箱

病棟のサイクルに沿う日の短か

靴下を脱いで正座の小春かな

院内売店熊手の話聞こえざる

入園料払い枯野を見ていたる

重心を変えればブンと冬の蜂

意図的に枯葉を踏めば湿る音

大根を買う選択肢ある夫婦

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