日経先物とCFD 結局どちらが実質コストが安いの?
はじめに
今回は、私がどうなのか疑問に思っていた、日経先物とCFDの実質的なコストの差について、検証して考察したので、記事にしたいと思います。
ここまで調べて、考えた人は、たぶん、いないんじゃないかと思うので、是非、お読みいただければと思います。
1.日経先物とCFDの特徴
まずは、日経先物とCFDについて、簡単にそれぞれの特徴を比べてみたいと思います。
日経先物
日経先物は、大きく分けて
・日経225先物 (ラージと呼ばれることも)
・日経225ミニ
・日経225マイクロ
の3種類があります。それぞれについて、限月と呼ばれる期限のようなものがいくつか設定されています。
この辺は、私も詳しくないので、もっと知りたい方はググってみてください。
1本値で、取引は、個別株に近い感覚になると思います。
取引時間は、日中と夜間があり、
日中 : 08:45 ~ 15:15 (昼休み無し)
夜間 : 16:30 ~ 翌 06:00
となっています。
日中だと、個別株の市場(09:00~11:30、12:30~15:00)
よりは、少し長めに取引できますね。
個別株と同じように、板寄せ方式で、始値で買う(成行・寄付)、終値で売る(引成)などの注文ができます。
取引量はそれぞれ1枚あたり
・日経225先物 : 指数 × 1000倍 100円の変動で ±10万円
・日経225ミニ : 指数 × 100倍 100円の変動で ±1万円
・日経225マイクロ : 指数 × 10倍 100円の変動で ±1000円
となります。
また、手数料は松井証券の場合だと、
・日経225先物 : 440円 ※スプレッド換算 0.44円相当
・日経225ミニ : 76円 (片道:38.5円) ※スプレッド換算 0.76円相当
・日経225マイクロ : 22円 ※スプレッド換算 2.2円相当
となります。
CFD
CFD は、様々な指数を取引できるもので、FXに近い感覚です。
この辺も、詳しく知りたい方は、ググってくださいね。
GMOでは、日経平均に該当するのは、「日本225」ですね。
各会社によって、呼び方は色々です。
大人の事情があるのでしょう。。
CFDでは、基本的に取引手数料は無料ですが、FXのようにスプレッドがあります。
スプレッドはその都度変動しますが、GMOクリック証券の場合は 「日本225」で3~6円くらいで推移することが多いです。
2.日経先物とCFDの机上の手数料比較
日経225先物(ラージ)だと、個人投資家ではなかなか手が出せないと思いますので、より現実的な 日経225ミニ との比較を行っていきます。
先ほども書きましたが、手数料は、
・日経225ミニ : 76円 ※スプレッド換算 0.76円相当
・CFD : 0円だが、スプレッドにより 実質300~600円
並べて書くと、圧倒的に 日経225ミニ のほうが安く見えます。
では、実際に 日経225ミニのほうがトータルで有利なのかというと、そうとも言い切れないのです。
というのも、先物は個別株と同じく、板によって注文します。
上の図の例で行くと、
今すぐ成行で買いたい場合は、36,260円で約定されます。逆に
今すぐ成行で売りたい場合は、36,255円で約定されることになります。
つまり、5円のスプレッドが開いているのと同じ状態ですね。
日経225先物(ラージ)になると、これが 10円間隔になるので、さらにスプレッドが開いていることになります。
そうなると、CFDのほうが、コストが安くなるのか? となりますが、やはり本当にそうなのかの判断は難しいと思います。
3.寄り引けトレードではどうなのか?
先物取引には、売りと買いの価格差が無い瞬間というのがあります。
それは、取引開始時と終了時です。
それぞれ、始値と終値に相当します。
始値で約定されるには、取引開始前に「成行」注文を入れればOKです。
終値の場合は、「成行」の「引け」注文になります。
このルールを利用した 寄り引けトレード というものがあります。
何らかのシグナルから、その日1日の値動きを予想し、「売り」か「買い」かを決めて、始値でエントリー、引けまで放置して決済するトレードです。
このトレードであれば、CFDと比較しやすいので、その検証を行ってみました。
日経225ミニ は、過去データの 始値・終値 から、
CFDについては、海外FX業者の XM の JP225CASH を使用し、EAを作成し、バックテストを行ってデータを取得しました。
毎回、こういう検証を行うときは、ある程度、こうなるだろう という仮説を立てますが、結構仮説と異なることがあるのですよね。
今回も、ちょっと思ってたのと違ってた印象です。
興味がある方は、ぜひご覧ください。
検証に用いた結果のダウンロードもできます。
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