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京都で髙井みいるさんの初個展を観てきました

 以前からこちらのnoteで親しくさせていただいている巳白さんの本業は日本画家。今年になってからは完全に画業に専念されており、いよいよ京都・三条河原町の画廊で初個展がスタートしました。

 京都は私の住む滋賀のお隣。これは行かずばなるまいというわけで、オープン初日に一人でふらりと行って参りました。(^^)

 以下、今回の記事の画像はリサイズせずにそのままのデータ量でUPしています。作品の色をできるだけ損なわないように明るさだけ微調整して、多少トリミングなどの処理はしましたが、あとはほぼそのままの画像です。
 多少動作が重いかもですが、どうぞクリックで大きくしてご覧ください。

 個展テーマを「みずのあとさき」とされるだけあって、今回の展示はどの作品も水にまつわる世界を様々な視点でとらえた力作ぞろいです。
 その中で、私がまず最初に気になったのが「やまず流れる」と題されたこちらのシリーズ。
 躍動する波と踊る水しぶき。そしてよく見ると奥深い色の重なりの下から立ちあがる複雑な和紙のテクスチャ。川の流れに「時間」を託したとご本人がおっしゃるこの5枚は、ある意味「みずのあとさき」というテーマの最先端を走っているのではないかと感じます。

 そして、もう一つがこちらの「行き交う日」のシリーズ。今回の個展では水の流れのなかにある石をモチーフに据えた作品も多く展示されています。
 流れる水の「動」に対し、静かにたたずむ石の「静」の対比。そして、画面の粗密感とほどよい不安定さが作り出す躍動感あふれる構図。
 それらによって、小さな縦画面で切り取られた水の中の世界がダイナミックな広がりを見せています。

 それぞれの作品について、もっと詳しく知りたい方は期間限定の特設ページで。


 以前から私は、精緻な筆遣いと繊細で独特な色づかいこそが髙井さんの真骨頂であると思っているのですが、実は大胆であっけらかんとしたぬけの良さも持ち合わせておられる。そして、一度こうと決めたらどこまで貫こうとする信念の強さ。そんな彼女の奥底に眠る「抽象」というビーストのエッセンスがたっぷり詰まったこの個展。

 これは見ごたえがあります。
 お近くにお住まいの方はぜひ!
 遠方の方も京都観光のついでにぜひ。

 いや、まじで。(^^)

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