ともしび日記 10月7日
やっとのことで監督が退院することになった。
思いの外長くかかり
結局1ヶ月半という入院期間だったが
家の周辺や建物内に階段や段差が多いので
リハビリでしっかり階段を登れるようになるまで
大事をとっていたということもある。
急ごうと思えばもう少し早く退院できたかもしれない。
それにしても自分の夫ながら今回ばかりは我慢強さに感心した。
足の怪我に関しては仕方がないから
痛い時は痛いと言って痛み止めを出してもらったり
冷やしたりしてもらっていたけど
それも余程の時じゃなければ言わない。
折った直後はさすがに痛がっていたけど
救急で処置を受けている時も手術前の待機時も
唸ったり声を上げたりもしない。
なのでほとんどいつもと表情も変わらなかった。
相当痛かったはずなのに。
そのほかの病院内での環境や処遇に関しても
(これは行き届いていたせいもあるけど)
文句をほとんど言わないで過ごしていた。
一度だけ隣室に夜中に奇声を発するお年寄りが入院して
眠れない、と言っていたけど本当にその一回だけだった。
自分に照らし合わせて考えたらとんでもないことだなと思う。
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