#36 鬼は来ません!
「僕いい子だから鬼来ないよね?」
ここで息子が言う“鬼”とは、ナマハゲのことです。
そう、秋田のあれ。
秋田と言えば?の2、3番目くらいのあれ。
赤鬼と青鬼のペアで描かれがちなあれ。
これ ↓
私は秋田出身なので、息子が物心ついた頃から、お盆と年末の帰省の度に目につく存在になってしまいました。
冷静に見渡してみると、駅の中央改札に大きなパネルがあったり、大なり小なりあちこちにイラストや写真があったり、国道沿いには巨大な像が立っていたり...
秋田って、身近に結構いるなぁ(笑)
もちろん息子は怖がって、顔を伏せたり覆ったり目をつぶったり、視界に入れまいと努力しています。
でも、じいじ(私の父)に、「早く寝ないとナマハゲ来るよ。」なんて言われようもんなら、恐怖でむしろ寝れなくなる始末。←
私も上手く説明できない、神様のような戒めのような架空の存在を、息子は100%信じています。
今日は、そんな息子とナマハゲのお話👹
「僕がいい子だって鬼は知ってるよね?」
「いい子にしてますって伝えて!」
「宿題頑張ったから鬼は来ないよね?」
もう、毎日毎日毎日毎日、鬼からの評価が気になる日々です。(笑)
学校生活、友達関係、学童での生活、家でのお勉強、etc...パパとママの評価は100点満点だというのに。
そもそも、鬼の監視システムをどのように考えているのか?わるい子は通知が行くシステムなのか、こちらからの申告ベースなのか、、、
振り回されすぎて、架空の存在に私までも真剣に検討する瞬間すらあります。(笑)
“いい子”と“わるい子”
この線引きや、捉え方を伝えることにも難しさを感じました。
もちろん、道徳的な“良い”と“悪い”は大前提だとしても、まだ子どもの世界の“いい子”と“わるい子”の捉え方は違うだろうな、と思うのです。
そこで、“いい子”は、優しくて勇気があること、と伝えてみました。
ドラえもんで言ったら、のび太のような。
パパとママが願うのは、心の真ん中にキラリと輝くものを持ってくれていたらそれでいい、それこそが1番大事なんだよと、それを“いい子”と呼びたいなと。
なんだか伝わっていない様子でした。(笑)
ところがある日、学童のお迎えに行くと、先生がやって来て「今日すごく優しかったんですよ!」
と教えてくれました。
お友達と喧嘩をして、階段で泣いている子の側に行って、何かを話しかけるでもないけれど、ずっと隣に座っていたとのこと。
また、別の日にも同じような状況があり、自分の体操袋からタオルを出して、涙を拭いてあげていたとのこと。
そうそう!それ!その優しさ!!
思わず息子にそう言ってしまいました。
これが大事、これこそが1番鬼が敵わないやつだって思います。
優しくて真っ直ぐで、間違いなく心の真ん中にキラリがあります。
通知システムなのか、申告ベースか分かりませんが、間違いなく鬼は来ません。
療育に通っていた頃から仲良しの女の子も、偶然にも最近ナマハゲが怖くて仕方がないとのこと。
弱点はどこなのか、撃退するにはどうすべきなのか、という質問攻めだそうです。
なるほど、そちらは戦うスタンスなのね。(笑)
そして、その子のパパが伝えたのは、
「ナマハゲってマンションのエレベーターに乗れないから大丈夫だよ!」
マンションの前までは来るけど、ナマハゲにはエレベーターが難しかったのか...(笑)
架空の存在ながら、あちらこちらでのナマハゲとの奮闘に笑えてきます。
まだまだ信じている姿が可愛くて、ずーっと変わらないでいて欲しいと願ってしまう今日この頃。
みーんないい子だよ!
どの家にも鬼は来ません^ ^