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夏とピアスと15歳

夏休み。

よく日に焼けた一つ年上の従姉の耳朶には、沖縄の何とかという島で買ったというガラスのピアスがぶら下がっていた。

去年会った時には生白いくらいだったのに。

ピアスホールだって、無かったのに。

それに、なんか…

なんかなんか!

綺麗に、なった。

笑顔の明るさは去年と変わらぬ彼女の耳元を風がすり抜け、ピアスと後れ毛を揺らす。

それはいかにも眼に涼しくて、軽やかで。
遠い南の島の香りすら、運んでいるような気がした。

次の夏には私も!!

そう決めた、15歳の夏。


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