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2月6日_貴方の落とした海

【140字小説】
一体誰がそれを落としたのだろうか。大きな丸い粒。地面に落ちる瞬間、ポッと丸がひしゃげて平たくなる。すぐに体裁を成し丸のままそこにある。いったい誰が落としたのだろうかねぇ。と、振り返る貴方の目にはキラキラ輝くなみだが溢れていた。なみだはにんげんのつくることのできる一番小さな海です。

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