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1206_わたしの景色

【140字小説】
車窓の景色が好きだった。急ぎ移り変わる景色は私を前へと進めてくれていた。その事実が好きだった。「紅葉がきれい」都会に住むあなたともう何年が経っただろう。電車よりも、街なかを歩くことが増えた。私の目に映る景色は緩やかでなかなか目的地までは時間がかかる。でも今はこちらの景色が愛しい。

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