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0930_濁る

【140字小説】
日差しはなく、曇り空が濁っていた。私に向けて吹く風は冷たく、少しだけ鋭い。そこには神様も仏様もいないのだ。私がいくら強く願ったところで、神も仏もいないのであればどうにもならず、私は一層それらを信じることができないのだ。なんて、嘘。いつだって信じられなくなるのは自分自身だけなのに。

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