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年末調整の功罪:年調が社畜化を助長する?!

自民党総裁選の立候補者。
本日、加藤勝信氏が立候補を表明し、これで8名もの立候補者な名を連ねることになりました。
(あと2名、増えそうな気配ですがw)

自民党立候補者一覧(9/10 15:00現在)

各候補者がそれぞれ、公約を掲げていますが、全ての候補者が「憲法改正」(もしくは、新憲法制定)を掲げていますね。

それはさておき、このところかなりな頻度でマスコミで取り上げられているのが、河野太郎候補が掲げている
「年末調整を廃止して、全ての国民が確定申告をする」という公約。
(私、個人としては、年末調整だけでなく「配偶者特別控除」と「配偶者控除」も廃止すべきだと考えていますが、これを公約に掲げる人は絶対にいないw)

ところでこの「年末調整」という仕組みですが、いったい国民のどれくらいの割合が、その概要と目的を知っているのでしょう。。。

因みに、「年末調整」とは何か、をチャットGPTさんに聞いてみると。。。

「年末調整は、日本のサラリーマンや会社員が1年間に支払うべき所得税を正しく計算するための手続きです。通常、会社が毎月の給料から所得税を天引きしていますが、年末にその年の収入や控除(例えば、生命保険料や扶養家族の有無など)をもとに、実際に払うべき税額を再計算します。
この再計算の結果、支払いすぎた税金があれば返金(還付)され、不足している場合は追加で徴収されます。年末調整を行うことで、確定申告を行う必要がない人も多く、会社が手続きを代行してくれるのが一般的です。
簡単に言うと、年末調整はその年に支払うべき税金を調整し、過不足をなくすための制度です。」

という答えが返ってきました。

さて、この回答を読んで、果たしてどれだけの国民(特にサラリーマンと呼ばれる給与取得者)が
「年末調整」と「確定申告」の仕組みと概要、
そして、自分たちへの影響を具体的にイメージ、理解することができるでしょうか。

かく言う私も、自分自身が独立創業するまでは、(つまり給与所得者でなくなるまでは)殆ど自分事として理解することはできていませんでした。

実は、まだ駆け出しのプログラマー時代、給与計算システムの開発に従事していた頃、「年末調整」のプログラム開発をしたことがあり、この経験のおかげでその仕組み自体は知ってたし、理解もしていたのですが。。。

自分にどのような影響があり、ましてやそれがどう「確定申告」と結びついているのか、ということを自分事として捉え、戦略的に節税を考えるようになったのは、やはり独立創業してからでした。

やっぱり人っていうのは、実際にわが身に火の粉が降り注いで来る(と自覚する)までは、いつまでたっても、どこまで行っても、
他人事なのだな、とつくづく感じます(;^ω^)

ですが、この「知らない」、つまり自分にとっては
「ブラックボックス化」
としてしまっていることが、自分自身はもとより、家族や社会に対して、どのような影響を与えているか、考えたことはあるでしょうか。

我が国の「税制」は、「社会保険制度」と密接に結びついています。
源泉徴収と社会保険料や扶養などによる控除は、社会保険(だけではないですが)と紐づいてなされています。
(専門家ではないので、詳細は割愛します)

先のチャットGPTさんの説明の中にある
「通常、会社が毎月の給料から所得税を天引きしています」
という説明が源泉徴収の一部になるわけですが、
これがいったいどんな仕組みで、何をもとに、どれくらいの料率でどんな風に計算されているか知っていますか?

どんな時に確定申告が必要で、確定申告を行わないことで、
どんなメリットやデメリットがあるのかを知っていますか?

会社や組織が給与所得者一人ひとりに、どれだけの社会保険料などの負担をしているのか、知っていますか?

「給料が安い!」「給料が物価の上昇に追いついていない!」と嘆く前に、自分自身がどれだけの税金や社会保険を負担し、それが何によってハンドルされる仕組みになっているか、を知っていますか?

例えサラリーマンであっても講じることができる節税の方法や対策があることを知ってますか?

そうやって私たち、国民一人ひとりが自分事としてさ税制や社会保険制度のことを捉え、自分の自身の可処分所得を増やしていく自覚と意識づけがこの国には何よりも不足していると感じます。

この状況(国民が税制や社会制度をブラックボックス化のままにしてせっせと所得を得ている状況)は、税金や社会保険料を徴収する側(つまり国)にとって、この上ない好都合な状況と言えます。

確かに「年末調整」も「確定申告」も、かなり複雑な仕組みなので、それを個人でやるのは、とても手間がかかるし、面倒なことです。

しかし、日本企業の終身雇用がくずれつつあるこれからは、
「自分の”稼ぎ”には、自分で責任を持つ」
ってことが、結局のところ自分が自分の力で得ることができる資産を護ることにつながって行くし、それは自分以外の誰かに自分の人生をゆだねることなく「自分で自分を生きていく」ことになるのだと思います。

年末調整が廃止されて、一人ひとりが自分の”稼ぐ”に自覚的に責任を持つようになったら、ブラック企業に搾取される「社畜化」して働く人もずいぶんと減って、自分自身の人生を自分で生きる人が増えるのではないでしょうか。


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