メンヘラは悪か
極端に孤独に弱く、他人への依存心が強かったり、情緒不安定になりがちだったりして心を病んでいるように見える人(もしくは実際に病んでいる人)を、「メンタルヘルスに疾患がある」というような意味を込めて「メンヘラ」と呼ぶことがあります。
とかく疎まれがちな彼らですが、肯定すべき点が一つもない、完全な悪なのでしょうか。
メンヘラと呼ばれる方々の特徴には、他者への共感力が高く、繊細な感受性を持っている点が挙げられると思います。
人の気持ちを敏感に感じ取れるため、親身に寄り添う力があるのです。
また、感情が豊かであるため、周囲に対して優しさや思いやりを示しやすいところも魅力的な一面です。
これらは人間関係を大切にする素晴らしい資質と言えるでしょう。
情緒の安定を少しでも促すためには、まず「自分自身の感情を受け入れる」ことが大切ではないでしょうか。
感受性が高い分、さまざまな感情に揺さぶられやすいですが、それも一つの自分の大切な要素です。
「今、自分はこう感じているんだ」と、まずはその感情を否定せずに受け止めてみると、気持ちが少しずつ落ち着いてくることもあるでしょう。
また、感情が揺れる時には、気持ちを他の形で表現してみるのも良い方法です。
例えば、日記を書いたり、絵を描いたり、音楽を聴いたりすることが役立つかもしれません。
そうした表現を通じて、自分の気持ちに距離を置き、落ち着きを取り戻すことができる場合もあるでしょう。
さらに、自分を「必要以上に追い詰めない」ようにすることも大切です。
「こうあるべきだ」と考えすぎてしまうと、気持ちがさらに不安定になりやすいですから、無理のない範囲で「できることを一歩ずつやる」という姿勢を持つと、少し楽になるのではないでしょうか。