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ローリング・ストーンズの一番好きな曲
7月26日はミック・ジャガーの誕生日だった。
私より8歳年上だから81歳になった。
高校生の頃からストーンズの曲ではこれが一番好き。
ストーンズにもこんな静かなしっとりした曲があるので、ロックが苦手な人にも聞いて欲しい。
As Tears Go By……「涙あふれて」という邦題がついていた。
曲も好きだが、この歌詞がいい。
サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」を彷彿とさせる。
主人公ホールデンが妹のフィービに、自分が本当になりたいものは、ライ麦畑で子供たちが遊んでいるのを見張っていて、子供が崖から落ちそうになったら捕まえる、そういう仕事をしている者なんだと言う。
私はこの本が大好きで、繰り返し何度も読んだ。
ホールデンは落第して高校を中退することになり、家に帰る道すがらさまざまなことを体験する。
それを彼特有の言い回しで逐一語るのだが、ラストで彼が精神病院に入れられていて、そこでこの話をしていることがわかる。
ライ麦畑でつかまえて
J. D. サリンジャー
野崎孝 訳
白水社
“As Tears Go By” の主人公は、子供たちが遊んでいるのを眺めている。
子供たちの笑い声が聞きたいのに、聞こえるのは地面に落ちる雨の音だけ。
この哀愁がしみじみさせる。