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モミの木飾ってドイツの本格クリスマス

あっという間に今週はクリスマス。ドイツのクリスマスは、日本のお正月やお盆みたいな感じで、家族とゆっくり時間を過ごす。私の義母はミシュラン並みの料理の腕前で、ドイツ料理はおいしくないという私の偏見を覆してくれたのだが、今回のクリスマスも一週間分のレシピの計画を立ててくれていて、今日は一緒に食材を大量に買い込んだ。

今年は初めて本物のモミの木も買って飾り付けた。モミの木を家に飾る風習はドイツ発祥のようで、2、3メートルあるモミの木が、大きいホームセンターの一階部分全面に売られている。時々森を散歩していても、よくモミの木が生えていて、ドイツの森らしい雰囲気を醸し出している。モミの木を飾ったらクリスマス気分が一気に上がった。

日本でクリスマスというと、24日のイブと25日のクリスマスだが、ドイツではクリスマス前の4週間をアドベントと呼んで、家の飾り付けをしたり、キャンドルを灯したり、クリスマスマーケットに行ったり、グリューワインを飲んだり、プレゼントを買ったり、アドベントカレンダーを一日ずつ開けたりして、ハイリゲアーベント(イブ)までを指折り数えて過ごす。12月頭に食べ始めた我が家のシュトーレンはすでに2つ目が終わりかけているし、キャンドルの数は20を超えている。今日の夕飯は、ダウンを着込んで凍える寒さのベランダに出て、オレンジの果肉を入れて煮たグリューワインと、パンにソーセージを挟んだ定番メニューで、おうちクリスマスマーケット。私は野菜が欲しいので、白菜スープを一人で飲んだけど。

クライマックスのクリスマスイブは、みんな少しおしゃれをして乾杯する。ドイツでは家族でピアノを囲んでみんなで歌を歌う家庭も多いらしく、うちの夫も子供の頃はやっていたそうで、ほほえましい。その後はテーブルコーディネートがばっちり決まったダイニングルームに入って、ごちそうとワインをいただく。去年のイブは、なんと知り合いの猟師さんが仕留めた鹿をオーブンでじっくり焼いた、鹿肉のローストだった。かわいそう、と思ったが、ドイツでは猟師になるには資格が必要で、どれくらいの頻度でどれだけの野生動物を間引くべきかを学んで、その年毎に指定された分だけ仕留めるそうで、大切な仕事らしい。日本の鯨漁や森林の間引きと似ているのかな、と思う。

今年の12月は引越しと重なったのでバタバタしたが、ドイツの義両親がめちゃくちゃ手伝ってくれている。朝から夕方までしっかり働いて新居を整えて、夕方になったら仕事は終わり。夕食から寝るまでの時間はゆったりくつろぐ時間。そして次の日また、朝から夕方までしっかり働く。まさにメリハリ効いたドイツ式『働き方』のお手本、という感じで勉強になる。イブまでに一緒に綺麗にしよう、と張り切ってくれている。

日本の12月は、忘年会に大掃除と、師走と言うだけあって忙しくあっという間に過ぎるけど、ドイツの12月は、1ヶ月たっぷりのアドベントに合わせて、少しゆったり過ぎるような気がする。


今回、「ひぐち @ デンマークで仕事中🇩🇰」さんのアドベントカレンダー企画「Let's シェア! 外国のクリスマス🎄」に乗っからせていただきました!




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