山のポ
本文
山岳部において、信仰心あるいは山を大切にする気持ちは非常に大切である。
山は妖や神の領域であるため、踏み荒そうなら祟られる。
何年前だったか、山岳部一団が山小屋で寛いでいた時の事だ。
「ポポ………」
誰かが不可解な声を聞いた。
「なあ、何か聞こえなかったか?」
「『ポポ……』ってやつか?」
「鳥の声ではなさそうだ」
「八尺様か?」
思い当たる声の主を検討した結果、「八尺様」と結論付けた。
このままでは我々の命に危険が及ぶ。
彼女は常人よりも高いところに視線があるため、潜伏が難しい。
少しでも長く命が欲しいなら封印が必要だ。
その時は身代わり地蔵なる結界で防いだと日誌にある。
しかしながら、結局地蔵は壊された。
偶然か必然か、彼らは卒業後5年以内に帰らぬ人となった。
あとがき
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