1年で商談化率3.5倍!展示会オペレーション改善遍歴
LayerXの守岡と申します。
昨年12月までの約1年間、バクラク事業の展示会を始めとしたオフラインイベントの担当をしていました。
最近はコンセプトを持ったブース作りを行なっていることもあり、「おもしろいブースですね」と声を掛けてもらうことも増えました。
コミュニケーションデザイナーのみなさんと印象に残るブース造りをこだわりを持っておこなってきました。そしてブース造りと同じくらい大切にしていたのは商談獲得のためのオペレーション改善です。
JSC2024にて弊社のMJがプレゼンしていた展示会の商談獲得のためのオペレーション改善の遍歴について、マーケ目線で共有させていただきます。
展示会で商談獲得に必要な要素
展示会で商談の獲得数を増やすためには、オペレーションの流れや方法の改善が不可欠で、インサイドセールスチームからのフィードバックを元に試行錯誤を繰り返してきました。結果、商談化率を1年で3.5倍にすることができました。
展示会のリードから商談獲得するためには下記の3つの精度を上げることが重要と考えています。
それぞれの改善への取り組みについてご紹介していきます。
1.適切なヒアリング情報の共有
弊社では、経理業務の効率化を担うプロダクトを提供しているのですが、プロダクトによってお客様にサービス提供できる条件(=商談化できる条件)があります。正しく商談化するには、適切なヒアリングと情報共有が不可欠です。
ヒアリングの精度を担保するために以下のツールを活用して改善を図ってきました。
名刺シール
名刺の裏に貼れるサイズのシール状のメモです。 Sansanを導入していれば、表の名刺情報と一緒にスキャンしデータ化することができます。
ヒアリング情報のテンプレートの役割も果たしていて、ヒアリング・情報共有の精度があがりました。とはいえ、手書きでの運用はスピードや精度の面でも常に課題が残り、後述するimmedioに置き換えました。
手持ちメモ
現在はプロダクトが5つあり、それぞれに商談化条件が異なります。今後もプロダクトは増え続けるうえ、条件は頻繁に変更されます。正直全てを暗記するのは難しいです。
ですので、暗記しなくても済むようにカンニングペーパーを作成しました。名札に入るサイズで作成しているので接客中にも確認できるようになっています。この手持ちメモにより、ヒアリングのミスを減らすことができました。
また、展示会は新入社員のオンボーディングの場にもなっているので、新入社員の方がスムーズに接客できるようになるためにも役立っています。
プロダクト数が多く、商談条件が複数ある企業には特におすすめです。
immedio
immedioの導入により、弊社では名刺シールの卒業を果たし、ペーパーレス化しています。
名刺情報のデータ化とフォームを足した機能を持っているツールです。
OCR機能がついているのでお客様の名刺画像からデータ化が自動ででき、同時にヒアリング項目の記入をフォームを通して行うことができます。
名刺シールと違ってスペースに限りがないのでこれまで書ききれなかったヒアリング情報の多くを記入することができるようになり架電や商談時に役立つ情報を多く得ることができてます。
また日程調整カレンダーの機能も搭載されているので、ご予定のわかるお客様であれば商談日時の確定まで行えます。
先述したカンニングペーパーで正確なヒアリングができているからこそ日時の確定もできるようになりました。
2.リードの優先順位を決める
お客様の検討度に合わせて下記のステータスに分けて現地で優先順位付けを行っています。
商談日時確定
商談合意・日時未定
電話連絡OK
メール連絡OK
なにもしない
ステータスに応じて、当日中対応と翌日以降対応を分けることで、検討度の高いお客様を優先にアプローチすることができています。
これらは展示会用に作ったステータスではなく普段ISで活用しているステータスを採用しています。日常業務のステータスをそのまま使うことでコミュニケーションコストを減らし、運用が円滑にできています。
3.インサイドセールスに繋ぐまでのスピード
ISに繋ぐまでのスピードについては様々なツールやリソースを活用して効果・リソース活用の効率化をおこなってきました。
変遷をご紹介します。
①名刺シール+Sansan(ISがアプローチするまでの時間:最短1営業日)
Sansanのデータ化のタイミングによってはアプローチが1営業日以降になることもありました。
②名刺シール+Sansan+フォーム(ISに渡すまでの時間:最短30分〜1時間)
接客してから30分〜1時間以内にISの架電が可能になりました。
③immedio活用(ISに渡すまでの時間:最短5分)
現地でimmedioフォームから即時Salesforceにコンタクトを作成。接客してから最短数分でISから連絡することが可能です。
これらはISとの度重なる連携を経て実現しています。ISとMKの連携による効果最大化の秘話はJSC2024にてMJがプレゼンされています!アーカイブもあるようなのでぜひご視聴ください!
②の段階では、ネット環境の安定しない中、バックヤードでひたすらに名刺情報をフォームに手で入力していてました。入力に追われ一度も外に出ることができず、終日黙々と作業していました。笑
最初は人力でもいいのでやってみて、上手くいったら型化・効率化するを繰り返して今の形にたどり着いています。
これからも泥臭く、たくさんの改善・発明をしていきます!
最後に
LayerXではマーケだけでなく様々な部署と連携して改善していける環境が揃っています。
3月6日に展示会をテーマとしたオフラインイベントを予定しているので、興味を持っていただけた方はぜひ情報交換しましょう!