【ゲーム雑談】ジアビスとキノコロードバグ

テイルズオブジアビス、発売から17周年おめでとうございます。

最近の若い人たち(私も比較すれば若い方だが)が、アビスに興味を持ってくれているというのがうれしくてその当時の日記を読み返してきた。
そういえば某カボチャな感じの実況者さんとかが遊んでましたね、そういう影響かな。
あの当時はまだRPGの面白さをほとんど知らないころで、人生で初めて全クリし、2週目、3週目を遊んだゲームだった。

アビスをプレイしたのは中学1年生の頃。
すでに当時、アビスが発売されて2年ほどたっていて、ヴェスペリアも遊べた時期だったはずだ。
今スマホゲーム主流の学生さんには驚くべきことかもしれないけれど、アビス遊びたさにすでにプレステ3が発売直前だった当時、私はプレステ2を買った。
覚えている人もいるかもしれない、「うすちいさい!」のCMの新型のやつだ。
あの頃は一本5000円くらいのゲームを買ったら最後まで遊びきるし、遊ぶ前に取扱説明書は隅から隅まで読むし、そこにキャラクター説明がしっかり載っていたし、ご意見はがきが同封されていた時代だった。

そういう「ゲーム一本買ったらとりあえず最後まで遊ぶ」時代を、少なくとも学生の頃に経験していてよかったなと思う。
いや、正確に言うと「投げ出したくても他に遊べるゲームが無かったからとりあえず最後まで遊んだ」時代というべきか。
まあ今新作として出されたら、大多数は投げだすだろう。そういうシナリオのゲームだった気もする。

なんやかやアビスが原点な自分がいる

みんなそういうものだと思うけれど、初めて遊んだゲームの幻影を私は追い続けている。
で、その幻影は完全にアビスだ。
ゆえにテイルズシリーズは大体全部遊んでいるし、RPGをやるとなると大体アビスの幻覚を追い求めるので、ヘビーなストーリーの方が好きになりがち。
世界観を形作る固有名詞や専門用語がたくさん出てくるのも、当時の私にはものすごく刺さった。
他のテイルズに比べストーリーは全体的に暗く重いものが多く、直接的に人が死ぬシーンもたくさん存在する。またシンフォニアのような仲良しパーティではなく、険悪ぎすぎすパーティなのでそういった部分も人を選ぶだろう。
かなり人の心がない過酷なストーリーが続くが、それでもやってほしい、遊んでみてもらって、自分自身でルークの旅のその結末を見届けてほしいと思ってしまう。

またゲームの世界観を支える音楽も非常に良質。
もちろんテイルズ定番の戦闘曲もあるが、BUMP OF CHIKEN「カルマ」をはじめとしたストーリーにマッチした主題歌や、お世話になりまくった「譜歌」も忘れられない要素だった。
やっぱりこういう部分が、私のオタク人生を最初に形作ったと言って過言ではないと思う。

難点も多かった、それでも愛おしい

しかし今考えてみたり、改めてゲームを遊んでみると、ストーリーの大筋はとてもいいが、細かく見ていくと矛盾点や粗が多い。
ストーリーに粗が多かったのは開発後期にストーリーの指針変更があったからだとか。本当に実弥島さん(ジアビスのメインシナリオライター)は大変だったと思う。発売日がめちゃくちゃ前倒しされたそうなので、開発チームの心労やいかに。
また誤植やバグの数もめちゃくちゃ多いのが有名で、特にみんな一度は試しただろうキノコロードバグというヤバすぎるバグも存在する。
(このキノコロードバグについては後程めっちゃ語らせてもらいます。)

あとはロードが本当に長い!!
こうした色々な残念ポイントはアビスの開発期間がなんと2年という短期間だったため、やむを得なかった、というのは有名な話。
ロードを待つ忍耐力は間違いなくアビスに鍛えられたと思う。おかげてPS4版原神も遊べましたよ
ただ開発期間にもう少し余裕があれば、こうしたマイナスポイントがもう少し減ってより良質なゲームになっただろうになぁと思う。
このようにゲーム全体で考えてみると、賛否両論あってしかるべき仕上がり。
だからこそ、3DS版ではなく据え置きでリメイクを作ってほしいとやまない。今のテイルズスタジオになら作ってほしい。

あと、ファミ通の攻略本に死ぬほど誤植があるということを知ったのもアビスだった。
全然大丈夫じゃない。
まあ、そういう全般的に大丈夫じゃないし、かなり過酷な開発状況であったことが垣間見えるタイトルなのだが、それはそれとしてとにかく自分の根幹を作ってくれたタイトルだから、愛おしいのだ。
多分ずーっと、これからもアビスを遊び続けると思う。

とはいえ。
私が個人的にストーリー以外で一番記憶に残っているのはキノコロードバグ。
そう、バグ技のことばかりなのだ。

本題:懐かしのキノコロードバグの話

まあこういうバグが存在する時点で、ジアビスの開発環境がうかがい知れるってもんですよ。

さて、ジアビスにバグが多数存在するのは先ほども書いた通り。
そんなバグを使い、ストーリー途中で死んでしまうアッシュを使ってメインストーリークリアまで遊べてしまうのが通称キノコロードバグだ。
正確にはキノコロード内で発生するバグではなく、ワールドにいるときに発生するバグを活用した裏技になる。

今わざわざPS2版で遊ぶ酔狂な新規プレイヤーはいないだろ、と思うのだが念のためここにやり方を書いておこうと思う。
やりたい場合は自己責任で、破壊されても良いセーブデータを用意したうえで行ってください。何かあっても一切責任はとれません。

キノコロードバグのやりかた

まずはアッシュが死んでしまうまでに、「キノコロード」というダンジョンにまつわるサブストーリーを受注しておく。
サブストーリーでキノコロードに向かうと、アッシュがルークに代わりパーティに参加するので、キノコロードの3つある出入口のうち裏手側の一か所から脱出する。
脱出するのはどこでもいい。ただ最初の入り口に戻るとルークと再びアッシュが交代してしまうので、必ず別の出口から外に出る。

さて裏手からワールドに無事脱出したら、ゲームの電源はそのままにプレステ本体からディスクをひっこ抜く。抜いたら蓋は閉めて、ウィンウィン本体がうなるのを確認する。
画面上のミニマップは表示されたままになるが、ワールドはロードできずすべて海になりその上を走り回れるようになるので、構わず走ってミニマップを頼りにエンゲーブまで向かう。

エンゲーブあたりについたら再びディスクを本体に戻す。
すると画面がロードされて、エンゲーブが表示されるのでそこから別口でデータを保存しておく。

これでキノコロードバグを使ったアッシュ連れまわしモードの完成だ。ただこのキノコロードバグを使ったゲームクリアには、注意点がいくつかある。

まずはアッシュがルークに比べて弱いこと。
これはもうどうにもならないのだが、アッシュはチャンバーやCコアによる個別強化を受け付けない。また防具や武器を変更することが不可能なため、あとから強くすることが全くできない。
そのため、相対的にルークの方が強くなる。
なおアッシュは各種譜術を使用することができるので、パーティ内では後衛としても使用できる。

それからもう一点はミュウアクションが使えないこと。
これが意外と厄介。

ミュウのご主人様はルークなので、基本的にルークがいなければミュウアクションは使用できない。
様々なものを燃やせるミュウファイア、破壊ができるミュウアタック、高いところにあるハシゴや風に乗って移動できるミュウウィングなど、利便性が高かったり、宝箱を開けるために必須になったりする。
「キノコロード」に関連するサブストーリーが発生するのと同時期に、「フェレス島廃墟群」というダンジョンを訪れることになるのだが、このダンジョンノクリアには各種ミュウアクションが必須になる

つまり、キノコロードバグを使用して全クリを目指す場合、バグを使用する前に最低でも「フェレス島廃墟群」はクリアをしておく必要がある。
また最終ダンジョンとなる「エルドラント」内でもミュウアクションが必要になる場面があり、その先にある貴重な宝箱などは放棄することになる。

こうした要素を考えると、1週目以降のクリアデータ、可能なら3週目くらいでチャレンジするのがいいのではないかなぁ、と思う。
アビスはPS2版の場合、2週目以降の要素もかなり多い。
やりこんだうえでおまけとして遊んでみることをお勧めする。

ということで、意外とタイミングがシビアになりがちなキノコロードバグ。
私もこれを使ってアッシュを連れまわし、全クリしたこともある。
だがとにかくルークに比べて弱い!!武器を変えさせろ!!防具変更させろ!!という感じだし(今思うと本当に理不尽な文句)、一体いつゲームデータが破壊されるかとハラハラした。
本体がぶっ壊れたとかいう話は聞かないが、データ破損するらしいのでお試しになる場合はお気を付けて。

なおディスクをひっこぬけば、どんなタイミングであってもワールドの海や森や山、ダンジョンを突っ切ることができて、めっちゃ楽しかった。

初めてを色々教えてくれたのがジアビスだった

バグ技を使って変なことをやったのもアビスが初めてだ。
そういう本当ならやっちゃいけないことをやったのも、また私のアビスに関する記憶を彩ってくれる要素だ。
グッズを買ったのも攻略本を買ったのも、設定資料集を買ったのもアンソロジーを買ったのも、みーんなアビスが最初だった。

17年経って、私はあの頃大好きだったガイの年齢を超え、もうジェイドに一番年齢が近くなってしまっている。
考え方も感想もきっと大きく変わるだろう。
エンディングや、あの時何となく見て見逃していた様々な要素を改めて見ることができた時、一体どう思うんだろう?

こう考えながら、またアビスを最初から遊びたいな~と思っている。


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