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心臓の手術までと心臓に悪いお金の話

こんにちは!あん子です。


前回、息子の心臓病がわかるまでとSHIORIさんのnoteでがんばろうと思えた話、発信しようと思った経緯を書きました。

ありがたい事にSHIORIさんご本人が読んでくださってシェアしていただいたおかげで、たくさんの方に読んでいただきました。
普段noteを書いたり読んだりする習慣のない(アカウントの無い)方にもたくさん読んでいただいたみたいで、匿名の♥️もたくさん届きました。
本当にありがとうございます。

そして、1年前のわたしと同じ状況にある方にも届いたんだとSHIORIさんから教えてもらいました。

もうなんだか、全部がありがたすぎて泣きました。
読んでいただいた方、反応をくださった方、そしてSHIORIさん、本当に本当にありがとうございます。


今回は、手術までのことを書こうと思います。
同じ状況にいる方へも届いたらと思っているので、病状や費用などについても書きました。
興味の無い方や苦手な方はサラッと読み飛ばしていただけるとありがたいです。


息子の小さな心臓には穴が2つもあいていました。
年内に手術しないとということで、あとひと月、同居家族含め絶対風邪をひいてはいけなくなりました。
当時わたしはまだ里帰り中で、一緒に暮らしている両親にも、コロナ禍とはいえ更に不自由な生活をお願いすることになります。


そして手術をするにあたり、病院が指定した日時に執刀する外科の先生との面談と診察がありました。
これはわたしと夫が必ず揃っていなければなりませんでした。
揃わなければ手術は受けられませんし、替えの日程はありません。
何度も念を押されました。

日程的には1週間後くらいだったでしょうか。

最初に診察に来た時には減っていなかった体重が、そのときにはだんだんと1回の授乳時間が減り、授乳中に眠ってしまうことが増えて、1時間に1回授乳することもありました。
先生の予想した通り、だんだん体力が無くなってきていたんですよね。
体重も少し減っていました。
数日でこれです。
「1ヶ月以内に手術」と強く推してくれた小児循環器科の先生の判断は本当に正確でした。

執刀する外科の先生は体重を測った紙を見て
「ハハッ!(体重)減ってるね~」
と軽い調子で笑いました。


不思議とこの言葉を聞いた時、
「この先生なら大丈夫」
と少し安心したのを覚えています。

うまく言えないのですが
(この先生にとっては重い心臓病の子も、そういう子を手術することも日常なんだろうな)
ということがわかった気がして。

先生は、息子の小さな拳くらいの心臓に2つ穴があいていて、ひとつは1cmを超えることや、その仕組み、何が問題かとどういう手術をするのかを丁寧に説明してくれました。

手術では、胸を開いて、骨を切り、心臓を取り出し、身体は人工心肺に繋いで心臓を停めます。
大きい穴にはあて布のようなものを、小さな穴は縫合を。
息子の心臓はまだほんの小さいので、ルーペみたいなもので拡大して見ながら手術を行うそうです。
簡単そうに説明してくれますが、想像したらあまりのことに倒れそうになります。

そして、この病院の心臓の手術の成功率や、亡くなった方はどういう理由だったのか。
息子が行う開胸手術(カテーテルは小さすぎてできない)やそのリスクまで、数字や模型を用いて淡々と。


総合すると
息子は、高い確率で助かるようです。

びっくりしました。
今の医療ってこんなに難しい手術が、こんなにも高い確率で成功しているんですね。

ただ合併症や感染症などリスクがゼロなわけではもちろんなくて、1番高い確率ではペースメーカーになることが考えられるようです。
これは仕方の無いことで、息子の心臓は、穴の空いてる場所に太い血管が通っていて、先生もなるべくそこを避けて縫うようにはするんだけど、血管は人によって通ってる場所も違うので、長年の勘だけではどうしようもないときもあって、血管を縫ってしまうことがあると。
そうすると不整脈が発生して、ペースメーカーが必要になるんだそうです。

それはもう、仕方の無いこと。

ペースメーカーとなれば、一生のお付き合い。
何年かに1度は機械を交換する手術をする生活になりますが、息子の命に代えられるものではありません。


そっかあ、ペースメーカーを入れることになったとしても、手術して命が助かって、苦しくなくなるならよかったと、今より息子の生活が良くなりそうなことに希望が持てました。


先生は滞りなく、満遍なく、そしてわかりやすく説明をしてくれました。
「何かわからないことはありますか?」

聞いていいのかな・・・

でも大事なことだし聞かないと。



「手術のお金はいくらくらいかかりますか?」


こんな難しい手術です。
500万とかで足りるんだろうか。
1000万くらいかな。
わたし自身手術などしたこともなく、見当もつきません。

「そのことは係からまた説明がありますので」

一気に不安が押し寄せます。
大丈夫?払える??

部屋を変え、不安を抱えながら専門のスタッフさんから入院や手術の事務的な説明を受けます。
お金の話は出てきません。

「あの、手術や入院の費用なんですが・・・だいたいいくらくらいかかるのでしょうか?」

「・・・?かかりませんよ?」

不思議そうな顔をするスタッフさん。

当たり前のことなのかもしれませんが、1人目を産んだばかりで何も知りませんでした。
子どもの医療費って国や自治体で助成制度があって、ありがたいことに息子の場合はお金はかかりません。
食事代やベッドの差額分など発生する場合もありますが、それも手術費用に比べたら微々たるもの。
息子は乳児なので、粉ミルクは持ち込めますし(母乳は×)かかるとしたらわたしのベッド代(添い寝しない場合)と術後、ICUに入ってる間のミルク代くらいです。

こんなにも国や自治体の制度に感謝したことはありません。

安心して息子の容態に集中できるようになりました。

(先生言ってよ~)
と心の中で思いましたが、「かかりません」のひと言で済む説明ではないのでお任せしたのでしょうね。

あとはいつかかってくるかわからない手術の電話に出るだけ。
泣きすぎてチアノーゼになったりしてないか、ミルクは飲めるか、吐かないか、風邪にも注意しながら
1時間か2時間おきにする授乳の合間に熟睡してしまわないように、電話が来たときにすぐ出られるように待つのみ、です。



ここまで読んでくださってありがとうございました。

次回は手術のことについて書こうと思います。


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