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消費の幼稚化:PDLB
先日、友人からランチに誘われて新宿に行きました。食事が終わると「買い物に付き合って欲しい」と言われ、話を聞くと時計が欲しいのだと言います。私はその昔、タコ二匹が腕に巻けるくらいの数の時計を持っていましたが、彼が家に遊びに来たとき、ズラッと並んだ時計を見て「こんなにたくさん持っていて、腕が何本あるんだよ」と呆れられたことを憶えています。私も「そう言えば左腕は一本だよな」と気づいて、スーツ用のブレゲと、普段用のシードウェラーの二本だけを残して処分してしまいました。
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当時は今の価格からすると信じられないくらい安く売っていましたし、処分した値段も二束三文でした。時計について色々勉強もできましたし、損をしたとは思っていませんが、現在の高騰ぶりはあきらかに異常です。彼と中野の時計店を何軒も見て回りながら、あることに思い至りました。それが「消費の幼稚化」です。友人が探していたロレックス・デイトナの16520というモデルは、昔、私が買ったときは80万円くらいだった記憶があります。
多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。