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トリミングをする:写真の部屋

「トリミングをするのはいけません」という教条主義的な人もいますが、私たちが目にしている写真のほとんどがトリミングされています。昔で言うとフィルム、今で言えばイメージセンサーの比率は、雑誌やポスター、印画紙へのプリント、ウェブの表示画面とまったく同じではありませんから、フチをつけたデザイン(ノートリミング)以外では必ずトリミングされています。

また、撮った写真のどこを強調するかという目的もあります。重要なのは、撮影したときの自分と、セレクトしているときの自分では、すでに変化があるということです。「撮ったときはこう思ったが、冷静になってみるとこの部分はいらなかったな」と感じることがあり、教条主義の人々は、そこにズレがないのが達人なのじゃ、みたいに言うのです。そんなことはありません。

撮影したときからたとえ数日でも、4時間でも経っていたら、写真を見る目は向上しています。ここ、すごく大事です。キャリアというのは積み重なるものですから、やる前とやった後では当然のように差が出ます。体験する前とまったく同じ気持ちだったら、進歩していないことになります。そこで、数時間前に撮った写真でさえ、不満な部分が理解できるようになるのでよりよいカタチにするためにトリミングをするのです。

さて、このどうでもいい写真を見てください。カフェの写真を道路の向こうから撮りました。これはGR3xというカメラで撮っていて、焦点距離が固定されているので自分が移動しない限り、ここから撮ればこうなります。こんなボンヤリした写真ですが「どこを撮りたかったのか」を考えて次のようにトリミングしてみます。

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写真の部屋

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人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。