入社試験は2と4と6:Anizine(無料記事)
四角いマス目が5個あり、最初に2と4と6の数字が印刷された紙が配られた。
問題「次のふたつのマスに入るのは?」
「簡単過ぎるだろ」とつぶやく受験者がいた。
数分後、皆の答案を集めて試験官は話し始める。
「答えを求められたとき、そこに何かの法則性を見つけようとするのをクイズ脳と言います。問題を出した人が答えて欲しい正解を探すのです。実はこの問題に答えはなく、クリエイティビティを審査しています。8、10は偶数の順番で言えば正解ですが、そこには何の面白みもない」
教官は一枚ずつ答案を皆に見せる。
「エンツォくんの答案。GTと書かれている」
「次は青山くんの答え。左折と書いてある」
「西村くんの答え。ら。と書かれている」
試験官は真剣な顔になり、8、10と答案に書いた受験者を全員部屋の外に追い出し、残った者にこう言う。
「彼らにはサービス精神が足りない。あの答えを書く人々はいつか『AIに仕事を奪われる人たち』なんです。与えられた問題に勇気を持って個性ある独特の答えを書いてくれた君たち全員を、我が社は歓迎して採用とします」
飛躍的な成長を遂げた数年後、その会社は単純な経理ミスで倒産したという。
https://note.com/aniwatanabe/m/m27b0f7a7a5cd
多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。