写真の部屋:秘密のレシピ
スマホやインスタのおかげで写真を撮る人がどんどん増えているのは、とてもいいことだと思っている。
ホンマタカシさんと話していたとき、「いま、写真の本を書いているんだ」と聞いた。2009年の『たのしい写真』が発売された頃だ。写真家が写真についての本を出すというのは、写真集とは意味が違う。
写真集は「出来上がった料理」だけど、写真の本は「レシピ」だ。料理を食べただけではわからない、シェフの頭の中の秘密を知ることができる。
「それはどんな本になるの」と聞くと、ホンマさんは、「写真ってたのしいよ、という本だ」と答えた。「バカなのか」とその時は思ったが、あとで本を読んでみると納得した。
結局のところ、写真は楽しいから撮る、以外の理由がないのだ。カメラマンはもちろん、写真が好きな人たちと日常でたくさん会う機会があるけど、その中でいい写真を撮る人には、だいたい共通点がある。
多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。