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メイプルソープを紐解く:写真の部屋

やっていないことを語る見本をソーシャルメディアでは日々見ることができます。やりたいけどやれない、そうしたいんだけどできない理由があるんです、という言い訳とワンセットであらわれます。何度かここにも書いたことがありますが、私はロシアの知らないおばちゃんから「私は足が悪いので、あなたの写真を見て自分も旅に行ったように楽しんでいる」とメッセージをもらったことがあります。

様々な理由で、できることとできないことがあるでしょう。それは仕方のないことです。小さな子を育てている人が自分が行きたい場所に出かけられない、というのはわかりますし、ロシアのおばちゃんのように物理的な事情もあるはずです。問題は「やりたいこと、できないこと」にアクロバティックな理由をつけて騙すことです。

騙そうとしている相手は自分です。私は条件さえ揃えばこれができるのに、と言うのですが「条件を揃えようとするのが、努力」です。

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写真の部屋

¥500 / 月

人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。