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やはり京アニは自社IPを作れなくなっている:アニメニュースまとめ#12

今週もアニメニュースを紹介していきます。


今週のホットトピック:京アニ、新作アニメ2本制作決定で来年展開 6年ぶり完全新作『CITY THE ANIMATION』&映画『小林さんちのメイドラゴン』

京アニが新作アニメを2本発表。1本目が『小林さんちのメイドラゴン』の劇場版で、もう1本が6年ぶりの新作アニメーションの『CITY THE ANIMATION』だ。

個人的には『CITY』がめちゃくちゃ楽しみで、何といっても、あの『日常』の続編みたいなものだ。超絶シュールなギャグを神作画で楽しめるなんて。しかも、原作者のあらゐけいいちは近年、個人でも短編アニメを作るようになっていて、多分今回のアニメ制作にも参加すると思われる。

さて、ここからが本題なのだが、やはり京アニは自社IPを作れなくなっている。原因はもちろん、あの放火事件だ。優秀なクリエイターを失ったのはもちろんのこと「小説大賞に憎しみを持った犯人」による事件であるだけに、下手にKAエスマ文庫の作品をアニメ化できなくなっている。

2000年代後半から2010年ごろまで、他社IPの『涼宮ハルヒの憂鬱』『らき☆すた』『CLANNAD』『けいおん!』『氷菓』『日常』などでヒットを連発した京アニは、利益率を上げるために、小説大賞で一般の方々からIPを集めることで、自社IPを増やしていった。その第一号が『中二病でも恋がしたい!』で、それから『Free!』『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』へと繋がっていく。

一応現在も『二十世紀電気目録』のアニメ化が決定している段階である。

だが、2019年に起こった忌まわしき事件の犯人は、どうやら「俺のアイデアをパクった」と小説大賞に強い憎しみを抱いているようで、真偽はさて置いても「小説大賞が原因で事件が起こった」ということになる。当然、京アニスタッフの精神面でも、KAエスマ文庫作品をアニメ化するのは、相当な勇気が必要になる。

だから結果として今回の新作発表会でも、他社IPのアニメ化が発表された。特に『CITY』に関しては、多分、アニメーターの育成も兼ねているのではないだろうか。これほど好き勝手に色々できるIPは、他に存在しない。

ということで私は『CITY』をめちゃくちゃ楽しみにしようと思う! そしてこの作品をきっかけに、京アニの完全復活を期待したい。

【山口県宇部市】京都アニものづくりアワード2024「地方創生部門」で銅賞受賞!(まちじゅうエヴァンゲリオン第3弾)

京都アニものづくりアワード2024の「地方創生部門」にて、山口県宇部市の「まちじゅうエヴァンゲリオン第3弾」が銅賞を受賞したとのこと。

経済波及効果は約13億円と試算されている。「まちじゅうエヴァンゲリオン」は、ロンギヌスの槍などのモニュメントが市内に複数設置されており、それをアプリのスタンプラリーで回っていくというもの。2024年10月4日からは第4弾を実施予定で、今回は謎解きゲームが中心のようだ。

このようなイベントを僕は日本各地で見てきたけど、重要なのは固定費の小さいモニュメント設置と、一時的なイベント収入の2つだ。

普段は、アニメプリントが施された自動販売機やモニュメントを設置。舞台探訪に訪れた方々をもてなす。それに加えて、年に数回、大規模なイベントを実施して、そこで一気に稼ぐ。『ガルパン』の大洗や『氷菓』の高山、『花咲くいろは』の湯涌温泉が、これで上手くやっている。

それにしても山口県宇部市はノータッチだったので、機会があれば訪れてみたいと思う。

多彩な領域のクリエイションと出会えるミュージアム「CREATIVE MUSEUM TOKYO」が11月2日(土)開業

ソニー・クリエイティブプロダクツが新たにオープン予定の「TODA BUILDING」の6階に大規模ミュージアム「CREATIVE MUSEUM TOKYO」を開業するとのこと。第一弾は『鬼滅の刃』だ。これで東京駅周辺に新しい展示会スポットが現れる。

ローソンが映画情報サイト「クランクイン!」取得、チケットとシネコンと相乗効果を目指す

ローソンエンタテインメントが「クランクイン!」を取得。ローソンは、ローソンチケットだけではなく、CD・DVDショップ大手のHMV、シネコンのユナイテッドシネマも保有している。地味に規模の大きいグループなのである。

2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)に「アニメイト」出店決定

2025年の大阪万博にアニメイトが出店するとのこと。とりあえず行ってみようかなと思う。

【数土直志の「月刊アニメビジネス」】00年代初めと似てきたアニメ業界、不況は繰り返されるのか

たしかに現在のアニメ業界の躍進は、00年代初めに似ている。重要なのは、アニメ市場の伸びのほとんどが「海外」によるものであること。本記事では「配信」もテーマになっていたが、その配信の鍵を握るのがNetflixやPrime Videoであることを考えれば、結局は海外次第。日本が、海外のアニメファンの心をガッチリ握ることができるかどうか、ということになりそう。


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