UUUMは上場廃止の一方で、VTuberビジネスは絶好調:アニメニュースまとめ#19
今週もアニメニュースをまとめていきます。
今週のホットトピック①:フリークアウトHD、UUUMを完全子会社化 上場廃止へ
フリークアウトHDがUUUMを完全子会社化することで、UUUMの上場を廃止する見通しに。
YouTuberへのアドセンスの減収に加え、広告収入が見込めないショート動画の人気高まりにより、UUUMの増益が見込めなくなっている現状があります。
もうとっくにYouTubeは頭打ち状態に陥っており、そこから上手に横展開できなかったのがUUUMの課題のように思えます。
今週のホットトピック②:ホロライブ、VTuberあたり年間収益が初めて4億円突破 トレカ販売が貢献…粗利率は過去最高の50%超
一方で、ホロライブが中間決算を発表。大幅な増収増益を達成しています。VTuberあたりの年間収益が4億円を突破とのことで驚きです。
VTuberとYouTuberが決定的に異なるのは、課金システムと横展開の強さです。
課金システムについては、YouTuberがアドセンス広告や広告案件がベースなのに対し、VTuberはライブ配信によるファンからの投げ銭が基本です。
また、横展開に関してVTuberは、日本のキャラクタービジネスの多様な横展開に乗せることができます。個人的には、ChatGPTを始めとする「AIコンパニオン」に注目しています。to Cだけでなくto Bにも派生できる可能性があるからです。
円谷フィールズHD、9月中間決算は売上高31.7%減、営業益24.2%減と減収減益…円谷プロ堅調も遊技機事業は下期重点の方針で
『ウルトラマン』シリーズで有名な円谷フィールズHDが9月中間決算を発表。新紙幣登場により、遊技機の販売台数が落ち込み、大幅な減収減益になったようです。有名IPと遊技機事業を両方保有している貴重な企業として、今後も注目です。
まんだらけ、年間業績は10%規模成長 インバウンド需要狙った新店舗「京都店」好調、中古市場も節約志向で潤う
まんだらけの最新決算が好調のようです。2023年10月にオープンした京都店がインバウンド需要をキャッチしたとのこと。今後はやはり海外ECを強化していきたいところです。
事業中止に伴うサービス終了のお知らせ
DMM Cryptoの経済圏構想「Seamoon Protocol」の中止により、『かんぱに☆ガールズ RE:BLOOM』も終了することになりました。本来、Web3は「分散」がキーワードになのですが、近年登場しているWeb3ゲームは、このようにサービスが終了するだけで、NFTの価値が無くなるので注意する必要があります。
ブシロード、第1四半期(7~9月)決算は売上高5%増、営業益17%減 MDユニットは過去最高売上を達成 ホロライブTCGは順調な初動に
ブシロードが2025年6月期Q1決算を発表。ホロライブのトレーディングカードゲームは順調のようです。
エイベックス、中間期のアニメ事業は「ルックバック」貢献で黒字回復 海外興収は20億円と国内並み、サブスク配信も解禁
企業全体としては減収減益となったものの、アニメ・映像事業については『ルックバック』のヒットで業績が回復したようです。
MANGA総研が第0回マンガアニメのIPリサーチ調査実施マンガ・アニメIPのグローバル市場規模は約3.7兆円超に!IMART2024追加情報等
一般社団法人MANGA総合研究所がマンガ・アニメIPの市場調査を実施。全世界で3.69兆円の市場規模があるようです。興味深いのは各IPの市場規模で、以下の通りになっています。
『呪術廻戦』は年あたり1,000億円
『ONE PIECE』は年あたり3,000億円
『名探偵コナン』は累計で3,500億円以上、年あたりは200億円
『進撃の巨人』は累計で1,000億円以上、2022年単体は200億円程度
『俺だけレベルアップな件』は2018年から直近で100億円程度
フジテレビ、アニメ事業が前年比で急成長「うる星やつら」リメイクの商品化好調など寄与 原作繋がりの「らんま」は日テレ系
フジテレビのアニメ事業がYoY+39%で急成長しているようです。もはや放送局はアニメ事業しか伸び代がないわけですが、実際に放送局がアニメ業界に提供しているのは「放送枠」と「お金」だけで、放送枠も配信サイトの登場で大きな意味を成さなくなっています。と考えると、放送局はファンドのように立ち振る舞った方がいいのかもしれませんね。
バンダイナムコエンターテインメント スタートアップ投資ファンド「Bandai Namco Entertainment 021 Fund」SNSショートアニメの制作事業を展開する株式会社Plottに出資
バンナムがSNSショートアニメ制作事業を展開する株式会社Plottに出資。大企業のWebマーケティングにおいて、SNSショートアニメは有効な選択肢の1つ。バンナムのSNSマーケティングで、Plottに映像制作を依頼する形になると思われる。
ヴァージン・ミュージック・グループ、日本のブシロードミュージックと提携してアニメ音楽のグローバル配信を開始
多国籍音楽会社「ユニバーサル・ミュージック・グループ」の傘下に属するヴァージン・ミュージック・グループが、ブシロードミュージックと提携して、アニメ音楽のグローバル配信を開始する見込み。Spotifyによれば、アニメ音楽の配信数が急増しているとのことで、それに世界各社が対応している形だ。