アニメーターの労働環境の認証制度のアイデア
近年、SDGsやヘルスケアの関心の高まりから、食品やアパレルに対して認証制度を設けるケースが増えています。
例えばオーガニックに関しては「OCS認証」と「GOTS認証」が有名です。
OCS認証は、原料がオーガニック繊維であり、かつトレーサビリティが確立されていることが条件です。また、GOTS認証に関しては、繊維の収穫・加工・製造・流通の全てのプロセスにおいて、環境的・社会的に配慮されていることが条件となっています。
オーガニックが本当に環境と身体に優しいのかは一旦置いといて、この認証制度はアニメ制作でも有効なのではないでしょうか?
つまり、OCS認証やGOTS認証のように、アニメーターの健全な労働環境を保証する認証制度を設けるのです。こうして、健全な作品をラベリングしていけば、アニメファンの人々は、ちゃんと労働環境に配慮されている作品を選べるようになります。
それで現実的に、認証制度の導入について考えると、やはりトレーサビリティの確保が課題になるでしょう。
アニメ制作は多重下請け構造なので、末端にいるフリーランスのアニメーターまで追いかけるのが少々難しいのです。
でも実のところ、これは技術的に難しい話ではありません。もしマイナンバーシステムが完全普及し、お金の流れを追跡できるようになれば、その仕組みを応用して、アニメ制作におけるお金の流れ(つまり労働力の流れ)を追跡することが可能です。
また、新しく結成された労働組合や協会の主導で、各アニメーターにIDを付与すれば、それに基づく形で労働環境を追跡できます。
今思いつきましたが、このIDにPayPalなどの決済ツールや社会保障制度を紐づけるのも、おもしろいかもしれません。
やはり、この仕組みを導入するとしたら、その役割を担うのは業界レベルの労働組合または協会でしょう。
チャンスがあれば、ぜひチャレンジしたいと思います。
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