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「保護活動をやってよかった」と励まされる映画『犬部!』

こんにちは!アニドネです🐾 本格的な夏になり暑い日が続いてますが、みなさま、犬さま🐕、猫さま🐈、いかがお過ごしですか? 我が家の猫たちは部屋の日陰で伸び切っています💤

さて、映画『犬部!』の公開からおよそ半月が経ちましたね。観たよ!という方、ありがとうございます🐾 これから観るよ!という方、ハンカチ必須です!暑さと水分不足に気をつけてくださいね😭🐾

今回は作品内で登場する「保護活動」についてより多くの方に知ってもらいたい、そんな気持ちを込めた企画について執筆しました!

この記事では、読者さまにわかりやすくお伝えするため「動物保護活動」をされている団体を「保護団体」と表記しています。

『犬部!』は動物福祉の裏側もしっかり描いた作品 🐾

映画『犬部!』は実話を元にフィクションで描かれた作品ですが、実は動物福祉の根深い問題がテーマになっています。

主人公のモデルの獣医師の太田 快作先生は、北里大学獣医畜産学部獣医学科在学中から、行き場をなくした犬や猫を保護し、新しい飼い主を探す「犬部」を創設するなどの保護活動をされていました。現在も、杉並にあるハナ動物病院の院長として、積極的に保護活動に関わっている先生なのです。みなさまの中にも、お世話になったことがある方がいるかもしれませんね🐾

そして、脚本は犬猫たちへの深い愛情で多くのドキュメンタリー作品を撮り続けてきた映像演出家・作家・脚本家の山田あかねさん。動物福祉の裏の裏のリアルを知り尽くした方が物語を作っています。

原案は20年前ですが、動物たちに起きている問題や悲しい現実など、ただの青春群像劇に終わらず、動物福祉の問題と正面から向き合った作品です。
動物福祉をめぐる現状は20年前とは大きく変わり、少しずつ良くなっています。そして、それは映画の主人公たちのように動物のため、直向きに保護活動をしてきた方々のおかげでもあるのです。

「保護活動」についてもっと知りたい方へ🐾

「保護活動」という言葉、クラウドファンディングやSNSで見かけることも多くなりました。この章では「でも、保護活動って一体どんなことをしているの?」という方に向けて、活動内容や保護団体が向き合っている問題をご紹介します。

突然ですが問題です。これは何の数字でしょうか?

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正解は、2020年に殺処分された犬猫の数(犬0.6万匹、猫2.7万匹)(※1)。
そのうち犬は約10%、猫は約20%が飼い主からの引き取りです。「高齢になり面倒をみれなくなった」「可愛くなくなった」「思っていたより飼うのが大変だった」……など、いずれも動物たちにはなんの関係もない、人間の身勝手な都合ばかり。期限までに新しい飼い主が現れなければ、殺処分...。
そんな行き場を失い命に期限のつけられた動物たちを保護し、新しい家族と繋いであげることも保護活動の1つです。
映画で描かれた10年前とくらべると、保護団体の絶え間ない努力や法改正などにより殺処分数は減ってきました。しかし殺処分を防ぐため、保健所に収容された犬猫たちを善意で引き取り活動を続けているため、過度な負担を強いているという現状もあります。 
※1)出典:環境省統計資料「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」

第2問目です!これは何の数字でしょうか?

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正解は、2019年に寄せられた多頭飼育崩壊に関する苦情件数(※2)です。「多頭飼育崩壊」とは、同時に複数の犬猫をはじめとした動物を飼育し、不衛生・劣悪な環境下で動物たちの健康に悪影響が及んでいる状況のことをいいます。具体的には、不適正な飼育による犬猫の衰弱・死亡、周辺住民の生活環境悪化などが問題となっています。発覚した場合は行政や警察、動物愛護団体などが介入し指導を行いますが、そんな状況から動物たちを救い出し、新しい家族と繋いであげることも保護活動の一つです。
多頭飼育崩壊は、近隣住民から悪臭、騒音などで苦情の通報があり、発覚する場合が大半ですが、それも氷山の一角。あなたの身の回りにも、助けを求めている動物たちがいるかもしれません。
※2)出典:環境省「令和元年度 社会福祉施策と連携した多頭飼育対策推進事業」 アンケート調査結果

最後の問題です!これは何の数字でしょうか?

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正解は、この記事の後半にあります。ぜひ、探してみてください🐈

保護団体のみなさまへ🐾

保護活動をする中、さまざまな問題に直面すると思います。全部の命が救えないジレンマや、動物が好きなのに多頭飼育に陥ってしまう悲劇、避妊去勢が追い付かない猫たちの行く末…。どれだけがんばれば、と思うことが多々あるのではないかと思います。

作中、主人公の花井颯太はそんな困難に負けずに突き進みます。時に周りとの軋轢が生じようと、なりふり構わず「生きてるものはすべて救う」彼の信念を貫きます。

譲渡会のシーンやシェルター(実際の保護団体で撮影)、一斉TNRなど、まさに保護活動の日常がベースに描かれています。時として愛護活動に没頭するあまりに疲れ切ってしまうことや、命の選別をしなければいけない局面に耐えられなくなったりすることもあるかもしれません。

そんなみなさまの活動がいかに尊くて正しいことなのかが再認識できる映画だと思います。主人公の動物に対する深い愛情、関わる人それぞれの優しさや思いが映画を通して、今も頑張っていいるみなさんの励みになれば、また多くの方に保護活動を知ってもられば、と思います。

実際に2020年に引き取られた犬猫のうち、保護活動などを通して41,948頭(※3)が譲渡されました。問題の解決まで大変な道のりですが、みなさまの直向きな努力のおかげで、多くの命が救われたのです。
※3)出典:環境省統計資料「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」

保護団体専用の映画コラボバナーを作りました🐾

今回、映画『犬部!』を観ることで多くの方に「こんな現実があるの!?」と社会問題を知るきっかけになってほしく、『アニドネ×sippo×映画犬部!』のコラボ企画で、保護団体さんがSNSやWEBサイトに貼って使える映画コラボバナーを作りました🐾 
https://www.animaldonation.org/inubu/

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*リンク先はこちらにご設定ください↓↓
https://www.animaldonation.org/inubu

劇中の問題は今も解決はしてなく、そして問題意識を持ったからにはアクションできる企画にしました。ぜひ、サイトを見てシェアしていただけると、みなさんも「犬部」の部員になれます🐕

企画サイトでは、映画の紹介に止まらず、みなさまが今も向き合っている動物福祉の問題についても取り上げています。より多くの人がこの問題に触れることで、みなさまの活動や動物福祉への理解が広がるのではないかという思いを込めて企画をしました🐾

おわりに🐾

ここまで読んでくださって、ありがとうございました🐾
毎日多忙な保護活動ですが、映画『犬部!』ぜひ劇場に足を運んでくださいね🐕🐈 「がんばってよかったね、これからも一緒にがんばろうよ」と励ましをくれる映画です🐾

ア二ドネは、動物福祉について真剣に描かれた映画『犬部!』、そして、動物のためにがんばっているみなさまを応援しています。

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