バンクシーって誰展@大阪グランフロント
バンクシー、流行ってますね。落書きアートみたいな作品。
日本では2019年、東京都の街中でバンクシーのものらしきネズミの作品が発見されたことがニュースになりました。これが、日本で多くの人が知ることにきっかけになったのではないでしょうか?
ドキュメンタリー映画もあります。
話題にはなるけど、公の場には出ないゲリラ的活動をしているBanksy(バンクシー)生年月日も素顔も秘密のアーティスト。
大阪グランフロントで「バンクシーって誰展」開催中です。
バンクシーとは?
イギリス拠点のアーティスト。
素性は一切不明。主に路上壁面にグラフィティを作品とする。
政治、社会批判が作品のテーマ。
自身が監督したドキュメンタリー映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』(2010)はアカデミー賞ベストドキュメンタリー部門ノミネート。
作品特徴
ステンシルアートと呼ばれる、壁紙を用いるグラフィティを中心とする。
ミュージシャンとのコラボ、ブリストルのアンダーグラウンド・シーンからスタート。
バンクシー自身、イギリスの音楽グループマッシヴ・アタックの創設メンバー、グラフィティアーティスト、3Dに触発されたと語っています。
が、この3Dがバンクシーなのでは?!と言う噂もあるようですね。
街の壁や橋桁に無許可で作品を残すのは違法なことですが、反戦など政治的メッセージ色の強い彼の作品は人気があり、価格も高いです。
彼自身は反消費主義のためサザビーズでのシュレッダー事件を起こしています。
サザビーズに出品された「赤い風船に手をのばす少女」はオークションで25億落札の瞬間、額内に仕込まれたシュレッダーで細切れにされた大事件です。
本物のテロリストなのか?と思ったりしてしまいます。
今回、その作品も出てます。(下記写真)Tシャツに印刷されたりしているので人気があるんでしょうね。
「バンクシーって誰展」会場
ーそれはまるで映画のセットのような美術展
と副題がついているようにストリートアートを会場で見られるような展示。
テレビ局の美術チームがリアルサイズで再現したとチラシにありました。
まるで、パレスチナ、イギリスの街の壁と通りをそのまま持ってきたような展示でした。一部の個人コレクション以外は撮影OKで楽しみながら周りました。
火炎瓶を投げる代わりに花を投げる姿に。反戦メッセージですね。
ポール・スミスもバンクシーお好きなんですね。珍しい油彩画が展示されていました。『コンジェスチョン・チャージ(混雑税)』既存の油彩風景画にコラージュした作品です。
赤い象
会場で可愛いと撮影されていたのが赤く塗られ、ゴールドの模様の象
本物ではないですが、2006年ロサンゼルスでのバンクシーの個展の象ですね。
当時はなんと本物の象にペイント。もちろん動物愛護団体の抗議により最終日にはペイントは消されていたそうです。
でも、本物の象って。
“Barely Legal” つまり、かろうじて合法
展示テーマは多くの人は見て見ないふりをしている貧困などの問題に目を向けること。
“Elephant in the room”
という英語の慣用句「問題があっても、誰もその問題について触れようとしない」のメタファーとしても象。
この慣用句も象みたいな大きなもの触れるでしょうと思いますが、それくらい大きな問題でも見ようとしないことという意味ですね。
今回の展示では音声ガイドでは説明されたのかも知れませんが、見ているだけだと知っている人はあれねと思いますが、会場内の声は可愛いで終わってましたね。社会問題へのメッセージが強いアーティストだけに少し残念。
美術セットとしてはいいものでしたが美術館での展示ではないので仕方ない部分。体感できるという点は楽しかったです。
2014年バンクシーがブリストルに描いた少女にマスクが描かれ話題になった作品。誰が加筆したかはわからないそうですが。