フランスでのこと
こんばんは 私も「気狂い(きぐるい)ピエロ」と思い込んでいたタチでした そもそもゴダールはカルエさんにおススメされて初めて手に取った記憶です
10代の終わりでしたわね
カルエさんの好きな映画ならばとそそくさレンタル店に走り、再生 人生初のフランス映画だったのかもしれません
肌に馴染まないような違和感をたっぷり味わいました そぐわなさ、飲みこめなさ でもなんだこのしっくりこないけど嫌じゃない世界感
そうこうして月日は流れ、わたくしたちは大人になっていました
気狂いピエロのDVD持ってたかもしれないしそうじゃなかったかも そのくらい忘れこけておりました頃、香りの仕事をしていた関係でフランスとの縁が再燃します
フランス好きが高じてということではありませんでした もう縁としかいいようのない流れでした それは昔から決まっていることのようにわたくしを運んでいきました
長期滞在の予定でおりましたので、ホテルでは金銭的に厳しいと見込んだわたくしは、自分の中で「南仏」と思われる土地のファームステイ、ホームステイ、間借りなどを行っている見ず知らずの人々にあてて、一斉にemailを送信したのです
そして一件だけ返信がありました
宿のあてはないのに出発日は決まっていましたので そこがフランスのどこかも具体的には知らずにお世話になることになったのです 土地勘ゼロですから無謀の成せる技ですね
ParisからTGV(新幹線)で南下 どうやってその切符を取ったのかも覚えていません その時はボンジュールもメルシーさえも、まともに発音出来ませんでした
そして着いたところがHyeres(イエール)という地中海に面する綺麗な小さな田舎の町でした
まさかそこがフランスでの故郷になってゆくとは その時のわたくしはまだ知る由もありません
そう、Hyeres 気狂いピエロのロケ地です 毎日が必死だったのでそのことに気付くのはだいぶ後のことですが
映画と記憶を照らし合わせて 改めて映画を見てみたいと思いました カルエちゃんありがとう
写真は最後に訪れた2017年のものです
フランスのことはまた追々記して参ります ナターシャ