道に迷う人
ひとりで出掛けると、ほぼ100%道を訊かれる。話しかけやすい雰囲気なのかな。
前回の投稿で、人の顔と名前を覚えられないと書いた。悲しいことに私は道を覚えるのも苦手だ。
小さい頃からずっと方向音痴。
今はスマホの地図機能があるので、以前より生きやすくなった。それでも未だに複数回行った場所から帰れなくなるし、地図通りに歩いても目的地に着かないことが多いので、時間には余裕を持って家を出る。
携帯を持たぬ頃は、外で迷子になると公衆電話を探す必要があった。しかも方向音痴なので現在地も上手く伝えられず、何度も親に迷惑を掛けた。要領を得ない説明でカードの度数が切れ、今の朝ドラみたいに財布内の10円玉をかき集めたものだ。苦い思い出。
方向音痴の人間は、間違った道を何故か確信を持って進み、しかも引き返すとさっきとは違う場所に到着している。(目的地には到着していない)
冒頭に戻るが、人に道を訊かれる質だ。
実家の近所など既知の場所なら喜んで力になるが、大体初めて行く場所で、何なら私も道に迷いつつある中で知らないご老人や、若い女性や、外国人に道を訊かれる。
道に迷う人と目が合うと、話しかけられる前にもう「あっ道を訊かれるな」と察しがつく。明らかにナンパじゃなさそうだし、道が分からない時の不安さは身に染みているので、力になれるならなりたいと思う。
個人的な感覚だが、道を訪ねてくるひとは大きく3種類。
①目的地までの道が分からない(〇〇公民会館はどこか)
②駅付近の道で乗り換えについて聞いて来る、最寄り駅はどこか(三田駅⇔田町駅など)
③道もわからないし、方針も決まらない(東京駅前で国際フォーラムまで歩けるか訊いてくるなど)
①は、分かる範囲で「この道を真っ直ぐ」などと答える。自分のスマホで検索すると案外近所だったりするので解決しやすい。たまに目的地の名前自体を覚え間違えていたり、「〇〇さんのお宅」みたいな流石に知らないな…という目的地だったりする。
②も、私自身先ほどその駅で降りましたよ、という場合が多いので解決しやすい。駅構内で乗り換えを訊かれることも頻繁する。正直駅員さんの方が詳しいと思うので「目の前の窓口で聞いてください」という状況もしばしば。自信がない時はそう伝える。
問題は③。私に判断させるのはやめて欲しい。例に出した東京国際フォーラムなんか、そりゃ歩こうと思えば歩けるけど、ご老人の5人組とかだったので有楽町まで電車乗った方が楽でしょう。というか道順を口で説明した所で覚えてもらえなさそう。
「歩ける距離」の判断もつかないが、私自身は方向音痴なので、とにかく目的地に1番近い出口を目指して電車に乗るようにしている。
最近の悩みは、商業施設の公式のアクセス情報が最新のものに更新されていないこと。「C8出口が最寄りです」などと書いてあるのを信じて行くと、存在しなかったりする。悲しい。
人助けの善行を積んだ分、自らの方向音痴度合いが少しでも軽減してくれないものかと願う。