地方創生って実はお金のばら撒き?地方創生の問題の本質とは?
地方創生って、実は、お金のばら撒きじゃないですか?
など、東洋経済で度々記事となっている「地方創生交付1000億円リストの危険な傾向」という中で取り上げられています。
そもそも、地方創生への補助金や交付金を巡っては、「地方創生は儲からない、成果があいまい」という声が多く聞こえてきます。
この地方創生のばら撒きや、儲かるという話を、今回は本質的に取り上げていきたいと思います。
地方創生を考えるきっかけ
改めまして、地域創生、地主学研究家のANDY学長です。
みなさんは地方創生についてこんな事例を知っていますか?
事例①『予算3800万円で、2~5件の女性新規創業を支援するバラマキ新規事業』
地方都市に若い人を呼び込んで新規事業を作ってもらう(しいて言えば女性活躍という大義名分)から、これだけ費用が掛かるのは仕方がないよね。
・・でも起業家を育てるのにこれだけの支援が必要なのでしょうか?
事例②『予算3200万円で、外国人観光客年間20人、日本人観光客年間100人呼ぶ新たなバラマキ拠点整備』
使われていない空き家を再活用するんだから、補修したり、新しい設備を入れるのにお金がかかる。これだけ予算があっても足らないよね。
・・でも空き家を補修してまで、空き家活用が大切なのでしょうか。
経営者であれば当然、破綻(持続不可能)・破産(投資回収不能)してます。ということは、自治体もすでに破産・破綻していくサイクルに陥っていると想定されます。
「自治体も取捨選択の時代がはじまっていると思いませんか?」
すでに抜本的な改善案が見い出せない地方自治体は、「2040年に49.8%が消滅する可能性がある」のです。
これまでの地方創生とは?
地方創生で、これまでどんな方法が行われたかというと、
<地方創生で行う方法例>
・観光振興
・移住や定住促進
・産業開発
・販売促進
・教育
・雇用創出
など、テーマは幅広く、効果についても様々な結果が得られました。詳しくは地方創生の総合サイトも検証ください。
https://www.chisou.go.jp/sousei/index.html
地方創生の目的とは?
地方創生の目的について、政府の見解をまずはご紹介します。
たとえば、内閣官房・内閣府『第2期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」という国が掲げる目的を、まずは抑えておきましょう。
端的にいえば、2060年に1億人程度の人口を維持することです。そしてミッションは、人口拡大と東京一極集中の是正です。
https://note.com/andyyokoyama/n/nfe875a72f86d
これで、政府が掲げる方針と、地方創生の手法について理解ができたと思います。では次に目標についてです。
地方創生の現在の目標とは?
地方創生の目標について、どこから考えていくとよいと思いますか。
たとえば、目標といえば、定性的な「状態」や、定量的な「数字」があるといいですね。
現状の最大の問題の1つは、
「事業(地方創生)を推進するのに使われるのは税金、おカネにもかかわらず、成果はおカネではなく人数や想いをターゲットにしている点」です。
またそこに付随するのが、
「直接的な影響を図れない長期的な数値を目標にしている点」です。
この現状の目標についての課題は後々の議論として提示させていただきます。
今後の地方創生について
今後の地方創生のなかで、近年、「地域経営(ちいきけいえい)」という概念が注目されています。
地域といえば、
その社会背景として、
・人口増加(局地的)
・グローバル化の浸透(外国人流入)
・地方分権の進展(独自の行政改革)
・持続可能なシステム(企業からの投資)
というキーワードがあります。
一言でいえば、地域の資源を活かした新たな経営システム、地域創生が求められています。
そして、収支が合わない自治体、方針のない自治体からの撤退を、今後わたしたちが選ばねばならない時代に入ります。
現在、地域経営や地域経営学という名称のついた研究は存在していますが、経営学のアプローチで地域のマネジメントを考察する研究は、まだまだ発展途上です。
私たち北海道大学地域創生研究会では、この研究を深堀していきます。
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